【wrwrd】追っかけトイプードル【sha】

4話 いつもと違う青空 ページ4

ฅᗜ• ﻌ • ᗜฅ




《 午前の出来事 》









手帳に挟んである写真を見て少女は微笑む



それは大好きな幼馴染との2ショット









『シャオちゃん…元気かなぁ…』


10年前にお引越しによって離れた幼馴染

絶対に私を突き放したりしないすっごく優しい人








手帳に写真をしまい、リュックを背負い直す

歩く先は国の真ん中、つまりお城がある方向









「あ、Aちゃんやん〜」



『はいｯ！Aですｯ！』



「気合入ってるね〜、まぁうちは戦争が多いからそれなりに怪我人もでるし君が来てくれて助かるよ」









親が小さな診療所を営んでいた分、医学の知識はそれなりにあったためこの我々国のしんぺい神さん、私にとっての神様に拾ってもらえた









《「ん？あれその写真って…」


「うちの幹部の1人じゃん！え？幼馴染？」》




私の手帳に入った写真を見て声をかけてくれたんだ









「ほらほら、幼馴染のとこ行ってあげなよ」


本人あんまり覚えてないけどお酒呑んだ日とか君の話よくするんだよ




そう言ってケタケタと笑う神様にありがたく90度のお辞儀をして医務室を出る









ずっと会いたかった




その向日葵色の瞳をもう一度見たくてここまでやってきたんだ






自然と早歩きになる



彼がどこに向かうかなんて聞き込み済みだ









長い廊下を曲がると想像より少し背が伸びた、彼の背中が見えた









『ｯあ!!!!シャオちゃん!!!』





ミルクティー色の髪がふわっと揺れてこちらを見る


一瞬の動作が永遠に思えた









「ｯ!?なんでAがいんのｯ?」









(会ったらなんて言う？)
(彼と会う1秒を大切に)




(今日はいつもより空が青い)

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