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「…忠義、ごめんね。
次こそは逃げないでちゃんと言葉にする」
大「ううん、俺もAが嫌がることせえへんようにする」
「でも長いこと一緒にいるんだし、しんどいよね、そうやって考えるの。
私ももうちょっと成長していかないと」
大「俺はAと一緒におりたいから、そうするんやで。ぜーんぜん苦じゃない！」
どうして忠義はこんなに優しいんだろう。
普通だったら愛想つかすはずなのに。
私も忠義を大切にしないと。
いつまでも私のわがまま聞いてもらってばかりじゃダメだ。
大「よしっ、デート再開すんでっ」
「…うん」
大「小腹減らん？
俺行きたいパンケーキ屋あるねんけど！」
「…どんだけ食べるの、笑
さっき特盛の牛丼食べてたじゃん」
大「甘いもんは別腹やねん！
はい」
スッと手を差し出される。
私は大きくて温かい忠義の手に、自分の手を重ねた。
二人でベンチから立ち上がり、歩き始める。
大「あー俺携帯の充電ないんや、A店の場所調べて〜」
「携帯ぐらい充電してきなさいっ」
大「あっはっは、ごめんやんー笑」
「仕方ないなぁ」
貴方の隣でずっと笑いたいから、
私成長するね。
_________ ……
【1時間前の大倉サイド】
大「っやばい…どこや…」
一生携帯のマップを開いて、Aが行きそうな場所を探す。
ここもあかん、あそこもあかん。
元々携帯の充電少なかったのに、さらに減ってきてて、
Aから連絡来る前に切れたら終わりやって焦る。
あんな可愛いAが一人でおったら、変な虫つくに決まってる。
…あかん、無理、心配。
極力、Aが頭冷やせるまで粘る俺やけど、
充電がないのも相まってそろそろ連絡しようとする。
その瞬間。
《Aが位置情報を送信しました》
そんな通知がきて
あーやっぱりAとは繋がってるな、とか考えた。
A、充電5%や。ギリギリセーフ。さすが。
俺はマップのせいで充電がほぼ無くなった携帯を握りしめて、走り出した。
_______ ……
【ケンカ原因：デートでの不満
仲直り方法：・どうしても我慢できなければ、一度頭を冷やしたいと一言言ってから一人になる
・ちゃんと不満は言葉にして伝える
・忠義の行動に過敏になりすぎない】
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作者名：樹凛
| 作成日時：2021年4月30日 16時
