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先程までのワイワイした明るい空気から一変して、
緊張感漂う気まずい空気が漂った。


恐る恐る村上くんを見ると、そっちも私のことを見ていてバチッと視線が交わる。


「っ・・・」

村「うるさい奴らおらんなった瞬間静かなったな、笑」

「だね・・・本当に騒がしい人たちだった・・・」

村「っし・・・ほんなら俺らも出よか?」

「っえ?」


思わず悲しい顔をしてしまったと思う。


・・・やっぱり二人は嫌だったかな。

このまま居酒屋で飲む気にもならなかったかな。


ほら、一番恐れていたことが現実になったよ、みっちゃん。


鉛のように重たいものが心にかかる。





村「っや・・・帰るとかちゃうくて。
Aちゃん結構飲んだみたいやし、もう酒いらんやろ?

外ちょっと散歩しよや」




だけれど村上くんはいい意味で期待を裏切ってくれる。


私への気遣いに、次の提案まで。



「っありがとう、
お散歩したい・・・!」

村「ほなら行こか」


3人が店を出て、たった30秒。


私達も上着を羽織った。

けれど村上くんはピタッと動きを止める。



村「いや、今出たらうるさい奴らまだおるか?笑」

「あ…そうかも」

村「あいつらおらんなるぐらいまで待とか。
またやぁやぁ言われたらたまらんし、笑」



まるで私と二人でいたい、邪魔されたくないとでも言うような口ぶり。

何でもいいように捉えてしまう自分の悪い癖を治したいと思いつつ、心の中ではお祭り騒ぎ。



「うん…そうしよう」



私は冷静を装って返事をすることだけで精一杯だった。




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樹凛(プロフ) - やんさん» コメントありがとうございます。本当にモチベーションに繋がるので感謝しかないです(;;)村上さん話また描く予定ですのでこれからもよろしくお願いします! (2021年1月9日 2時) (レス) id: 1075a57e8f (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - 今回もすごくキュンキュンしました!また村上くんのお話お願いします!いつも楽しみにしています!よろしくお願いします! (2021年1月8日 22時) (レス) id: 251f0f2ecb (このIDを非表示/違反報告)
樹凛(プロフ) - やんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!応援よろしくお願いします^^ (2020年11月9日 11時) (レス) id: 1075a57e8f (このIDを非表示/違反報告)
やん(プロフ) - 前回の作品、おもしろかったです!今回も楽しみにしています! (2020年11月8日 18時) (レス) id: 251f0f2ecb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:樹凛 | 作成日時:2020年11月8日 13時

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