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翔ちゃんとの話 ページ2
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N side.
遅刻どころか全然間に合ったじゃん。
まだちらほら生徒がいるぐらいの
高2エリアに向かう途中、心の中で文句を垂れた。
自転車通学許可されてるんだし
後ろに翔ちゃん乗せてでも行けばよかったと、今更後悔。
俺と翔ちゃんは家がご近所同士で
小さい頃から何をするにも一緒だった。
高2になった今でも、
クラスは同じだし離れる理由もなくて
何だかんだで翔ちゃんとずっと一緒にいる。
登下校はいつも二人きりだから
毎朝、翔ちゃんが俺の家まで迎えに来てくれる。
まあ、そうは言っても
翔ちゃんってちょっと変なとこあるから
今朝みたいな、小さな罪のなすり付けもたまにある。
俺自身も変わってるけど、
翔ちゃんもなかなか変な人だなぁとよく思う。
それでも、物心ついた頃から傍にいた人だし
翔ちゃんのことは割と何でも分かっているつもり。
きっとこの先もずっと一緒だと、漠然と俺は思ってる。
「にの、今日部活？」
「ん？あぁ…今日は多分ない」
「ぼけっとしてたでしょ、なに考えてたの？」
……翔ちゃん、あなたのことです。とは言えない。
「まあいいや、じゃどっか行こうよ！
俺もちょうど部活ないし」
「んふ、いいよ？どこ行きたいか考えといて。」
俺の返事に、ガッツポーズで喜ぶ翔ちゃん。
俺だって嬉しいよ、
また今日も翔ちゃんとの約束ができた。
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作者名：kako | 作成日時：2020年5月24日 20時
