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「荒治療みたいなものだよ。君の記憶は脳の奥底に確かにある。いや、残ってるってのが正しいのかな。どちらにせよ、君はAだ。僕の知ってる、馬鹿なメイドのAで間違いない」
うんうん頷く奴に軽く殺意が湧いた。
ぶん殴ってやりたいけどヒーターから離れられない。私の味方は君だけだ。
「馬鹿なメイド、凍死寸前、通報案件」
「駄目駄目。死なせるつもりは無かったよ」
いつの間にか手に持ってたスマホが奴の手にあった。
しかしヒーターから離れられない。もう何でもいいわ。
「まああの時、涙ぐんで「助けて」なんて命乞いし始めたら下半身まで海に沈めようとは思ったけど」
「人殺し!!悪魔!!鬼!!顔面国宝!!!」
「ありがとう」
最低最悪だこいつ。クソみたいな性格しやがってこの野郎。
「昔っからそうやって私を理不尽な目に合わせんの、やめてほしいんですよね!!」
自分本位で動きやがってこの野郎。これだから悟お坊ちゃまは悪ガキの名を捨てられないんだよ。
…………?うん?あれ?
「……、A」
「ハイ」
「君と僕が最後に交わした約束、覚えてる?」
「………一緒に鰻重食いに行こうぜ?」
「は〜〜〜」
クソデカ溜息を吐き出した男。
なんだ急に、というか今、私も変な感じしたな。何だったんだろ?
「なんか混じってる。記憶と個人的な願望がごちゃ混ぜになって非常に不可解な事になってる」
「あれだよね、私にアツアツのコロッケ食べさせようとしてたとかない?」
「それは自分で拾って食べたんだろ。僕が食べさせようとしたのはドクダミだから」
「ドクダミ食わそうとすんなや」
普通にマズイだろドクダミ。
いや全然覚えてないけど、うん、うん?なんかよく分からなくなってきた。
「でもまだ巻き返せる。君の奥底に眠る記憶が戻るには荒治療が良いって分かったからね。
てな訳で今からスカイツリーの展望台のその上階にでも無断で行ってみようか!」
「は?嫌だけど、私高いところ苦手ガフッ」
「知ってるよそんな事。はーい手を取って〜」
「ワン。……ワン?えっ何それ怖い自分、待っア"ッ」
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《 ほぼ消えかけた記憶を怒りのみで取り戻せそうなメイドと思い出してもらうためならどんな手段でも使う五条悟 》
唐突に書きたくなっただけなのに数話使っちゃってすみません。次から本編に戻ります。
番外編【 終 】
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sou(プロフ) - はじめまして!!読み始めたばかりなのにもうこんなにも進んでしまいました!!基本的に夢小説でのギャグ系苦手なのですが、こちらすっごく面白くて!!これからも最終章行ってきます! (2022年2月11日 16時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
巫礜 - 2章完結おめでとうございます!!とても面白くて一気に読んでしまいましたー!3章も楽しみに待ってます!無理せず頑張ってください!応援してます!! (2020年11月29日 23時) (レス) id: af56b806d8 (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 完結おめでとうございます!今回も楽しく読ませて頂きました!展開に置いてかれる悠仁がちょっと面白かったですw3章も楽しみにしてそれこそ犬のように待ってます!! (2020年11月29日 13時) (レス) id: c55596aced (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - 2章完結おめでとうございます!いつも通知が来るたびワクワクしながら開かせてもらってます。これからも応援してます!では、お体に気を付けて。 (2020年11月29日 12時) (レス) id: cfabc7c0e0 (このIDを非表示/違反報告)
レミリア(プロフ) - 第2章の完結おめでとうございます。いつもはぁはぁ息を荒くしながら見させて頂いております(キモい)第3章も楽しみです! (2020年11月29日 10時) (レス) id: 0a87aae102 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nny。 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年11月23日 1時