私、悟お坊ちゃまの “元” 専属メイドです。【呪術廻戦】

第61話「ヤケクソ魂」 ページ17

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「何の真似だ」

「警戒しなくても良いって。こんな小動物みたいに震えてる子が何か出来ると思う？」

「………」



はい、可哀想な小動物ことAです。

片方の手は悟お坊ちゃまに掴まれ(恋人繋ぎ)、もう片方は敵の手に取られようとしてます。最悪のトライアングルラブストーリーが展開されてしまう。


でも「私の為に争わないでっ！！」て叫ぶのは夢だった。実際はこの中で一番弱いの私だから真っ先に殺されて終わりだろうが。やってらんねーよマジで。成人迎えてるんならタバコと焼酎に柿ピーつまんで爆睡したい。

何故か今トラウマになる方の「パプリカ」の曲が脳内に流れた。脳味噌が破滅の一途を辿ろうとしている。


ゆっくり、ゆっくりと探るように、ジジイの手がこちらは伸びてくる。



そしてぴたりと止まった。
その距離、僅か3センチ。



「 ね 」



「 ね 」じゃねーよ。ただの恐怖だよこの光景。

手汗が酷い。多分今べったりしてる。悟お坊ちゃまと繋いでる方の手をぎゅっと握った。「力込め過ぎ」と言われたけど無視。離さんからなこれ！！！



「止まってるっていうか、僕に近づく程遅くなってんの。僕とゼロ距離にいるAにも適応して、同様の効果が得られてるからそんな状態になってる」

「は〜〜これこそ一心同体ってやつですね！！」

「誰が発言して良いって言った？A」



なんだこの唯我独尊丸。好感度が地の底まで落ちたぞこの野郎！！！でも怖いのでそっと口を閉ざす。

ヤケクソのように叫んだ言葉は一蹴された。そして私の手にめちゃくちゃゆっくりながらも、敵の手が迫って



そして数秒後、ピト……と、我がハンドトゥージジイハンドタッチしてしまった。


私の英語の成績は0.35くらいである。



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