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シンと静まり返る部屋。
潔ってあんな感じだったっけ。
「うわー潔くんキッツ〜〜でも女心をちゃんと理解してるぅ〜〜キュンです♡」
「意味分かんねえしうるせえよ蜂楽。……アンタ、異性の前で晒し者みたいにされた人の気持ちとか考えた事ある?あったらこんな小学生並みのバカで低脳なマネしねえよな。無駄な質問してゴメン」
私の紙を二つ折り(解答欄を内側に折り畳んでくれた)した潔。それを受け取った蜂楽が器用に折り曲げ紙飛行機にした。
「Aちゃん星へ帰還しまーーすっ!」
ゆる〜く飛んできた紙飛行機こと私の答案用紙が蜂楽から返却されたので難なくキャッチ。
器用だな、と。勝手に折られた紙を見てちょっとだけスッキリした気持ちになったのも事実。
「なっ何言って、わ、私は別にせんぱいを晒し者になんかっ」
「自覚してねえの?尚更タチ悪いじゃん。これだからイ*メが世の中から無くならねえ訳だよ」
「壮大な話になってきたにゃあ。でもまぁ加害者って大体無自覚でやってたりするしねぇ」
「あ。それとね、ブリブリメイドちゃん」と付け足す蜂楽。
「勝手に人のパーソナルスペース土足で侵入してベタベタくっ付いてくんの、超ウザいよ」
え?お前の私に対するスキンシップはベタベタのうちに入ってねえの?
てかお前にパーソナルスペースとかあったの?
え?目笑ってないのマジ何?
「その、俺は2人まで言うつもりはないけど……ゴメン、教えてもらうのはもう良いかな……全然集中出来ないし」
「ノットオシャメイド、お前は人との接し方と距離感を学ぶべきだ。小学生の時に「心のノート」を読まなかったか?今のお前にピッタリだと思うぞ、道徳心を学ぶ為に一度読んでみたらどうだ」
いつの間にかイヤホンを外した2人も不乱蔦さんを見ていた。時光はまだマシだけど蟻生、お前は割と煽ってる気がするけど無自覚なの?
「っ、み、みんなヒドイ……わざわざ萌江がみんなの為に教えてあげたのにっ!
凛くんっ、助けて!」
わっと泣く仕草をして凛の近くに駆け寄る不乱蔦さん。凛の目が鋭く細められた。
やべえ凛の射程範囲に入る。咄嗟に凛の腕を掴んだ。驚いた凛の顔がこっちに向く。
一部始終を見てた不乱蔦さんが私を睨んだ。
「凛くんに触らないでっ、この尻軽女!ビ*チ!!キモイのよ!!」
反対側の腕を掴まれた凛が瞬時に彼女の手を振り払った。
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シナモン - とても面白かったです‼士道最高でした‼ (11月23日 10時) (レス) @page36 id: 8b3e9c667d (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - いつまでも応援してます (10月28日 18時) (レス) id: 76125fe83b (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 面白かったです!!すごく!文才を感じました! 是非また更新してくださると嬉しいです!! 応援してます! (7月27日 1時) (レス) @page36 id: c33439ae2b (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - もしかして更新終了してしまいましたか…? (6月23日 23時) (レス) @page36 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
ペペのん - え……お…終わり!?でも、この作品とっても面白かったです!! (6月23日 18時) (レス) @page36 id: 97854132f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nny。 | 作者ホームページ:
作成日時:2023年3月23日 0時