「こりゃ勝てねえわ」 ページ11
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さっきの発言を思い返し、ぼんやり机を見つめる。
叔父ハゲとか普段の態度とか無しにしたらさ、結構良い感じの子じゃない？
「あの子可愛いし庇護欲掻き立てられるでしょ、私と違って」
そういう子と付き合ってちゃっちゃと結婚しろ。
「……前から思ってたけど、君はどうしてそこまで自分を卑下にするのかな」
「別に、女として見るなら私は下ら辺にいるだろうなって思ってるだけです」
「それを「卑下」って言うんだよ。ねえ、Aちゃん」
オッドアイの瞳が怪しげに瞬いた。
「君が絵心によって電/流/攻/めを受けた時の映像を観て、どれだけの野郎が煽/情されて昂奮したか知ってるか」
「そんなんで興奮して襲/って来るようなクソ害獣はこの手で鏖殺する」
「う〜〜〜ん確かにこりゃ勝てねえわ」
拳を握り堂々と返せばお手上げみたいな感じで両手を上げ諦めたように笑い始めた愛空さん。
勝ったな。心の中でガッツポーズを取る。
「っあ〜〜笑った笑った。ここまで鉄壁だと打つ手無いね」
「鉄壁なんで」
「そりゃ天才ちゃんが夢中になる訳だ」
「何か言いました？」
「いんや、コッチの話」
立ち上がった愛空さんがこっちに来て、私の頭をわしゃわしゃと撫でた。呆然としてたらブザーの音が鳴り響く。
「短い時間だったけど楽しかったよ、Aちゃん。またね」
そう言い去ろうとする愛空さんを「待って」と思わず呼び止めた。
「どしたの？」
「あの、そこに立ってくれますか」
立ち上がり、さっきまで座っていたイスに乗って愛空さんを見下ろす。不思議そうな顔をして目の前に来た彼の頭に手を乗せる。
そのまま先程彼にされたようにわしゃわしゃと撫で回す。ふむ、凛とも黒名とも違う髪質。ワックスで固定してたんなら申し訳無いけど。
「私は
そう言って撫で終えると、ポンと肩を叩いた。
こちらに振り返った愛空さんに向けて、スカートの端を持ち上げ恭しくお辞儀をする。
所謂カーテシーである。
「それではまたの機会に」
ついでに「今度は真面目な悩み持って来てください」と添える。
「……やっぱ最高の女だよ、Aちゃんは。みんなが欲しくなる訳だ」
「私は“手の届かない女”として君臨するんで、みんなに諦めてくれと伝えといてください」
そう言うと、愛空さんはまた笑った。
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シナモン - とても面白かったです‼士道最高でした‼ (11月23日 10時) (
レス) @page36 id: 8b3e9c667d (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - いつまでも応援してます (10月28日 18時) (レス) id: 76125fe83b (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 面白かったです！！すごく！文才を感じました！ 是非また更新してくださると嬉しいです！！ 応援してます！ (7月27日 1時) (レス) @page36 id: c33439ae2b (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - もしかして更新終了してしまいましたか…？ (6月23日 23時) (レス) @page36 id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
ペペのん - え……お…終わり!?でも､この作品とっても面白かったです!! (6月23日 18時) (レス) @page36 id: 97854132f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nny。
| 作者ホームページ：
作成日時：2023年3月23日 0時
