▼ 青い監獄に愛され狙いが出現した【ブルーロック】

「迷子かよ」 ページ13

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「迷子かよ。案内しよか？」

「違えけど」

「ストーカーはセイシロウだけにしとけよ」

「する訳ねえだろ」



管理しようとしてたやんけ。

その間にもゴミを集めるため各部屋を回っていたら「俺も持つ」と言った御影。お前の手伝いなんか要らんのだが。



「要らんからさっさと寝ろ」

「手持ち無沙汰だから持ってやるっつってんスよ」

「要らんっつってんだろタコ早よ寝ろ」



差し出された手を無視して回収を続ければ「可愛くねえメイド」と呟く声が聞こえた。それがどうしたバーカバーカ。



「アンタ1人が抱えられる量じゃねーだろ」

「舐めんなお坊ちゃんがよ。出来る量だと判断したから絵心さんは私以外のバイト切ってんだわそれくらい分かれボケ。か！！え！！れ！！！」

「じゃあ今日の業務が終わるまで見守っててやる」



日本語通じないのかなコイツ。生まれたてのバブちゃんだったりすんのかな。
勝手にしろとヤツを無視して歩く。しかしその足取りはどうしてもいつもより速くなってしまう。



「アンタさ、マジ優しいよな。口悪りぃけど何だかんだ絶対俺らの手ぇ借りようとしねえし、トレーニング中の部屋には絶対立ち寄らないし、一切不備が無いように常に色んなこと気ぃ遣ってくれてるし……凄え強いし」

「たっかい給料貰ってんだからそれくらいやるわ」



「だからこの青い監獄(ブルーロック)プロジェクトが終わったら、ウチの家政婦(メイド)として働けよ」



「マジな顔して何言ってんだお前頭沸いてんのか、頭と胴体泣き別れさせてやろうか」



マジな顔して言ってっけど御影コーポレーションくらい私でも知ってるわ、そんなところに素人の小娘が嫁イド入りって馬鹿かよ。1日で一家を破滅に追いやるぞ。



「ばぁやの元で修行したら良い。勿論待遇はここより良くしてやる」

「……」

「どうだ？」



　



「嫌だね」

「即決しなかったあたり割とマジで考えたんだな」



お金が良いのはちょっと惹かれるけどもうメイドは流石に……と葛藤に葛藤と葛藤をミルフィーユ状に重ねた結果である。

とにかく要らぬ考えは振り切って、今は真っ直ぐ仕事に取り掛かるだけだ。



　



「(割と世話焼きっぽいし、俺と似たタイプ……そう思うと凪と相性良さそうだな)」



そんなことを考えつつ絶対言葉に出さないよう口を閉ざし、「おい着いてくんなら早よ来い」と無愛想に声をかけるメイドの後を素直に着いていく玲王なのであった。



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