11.凄惨イエスタデイ！ ページ7
｢えぇっと、お邪魔でした？｣
｢あぁ、全然。気にしなくていいよ｣
支度も終わってるみたいだし行こうか、と声をかけて歩き出す。ふと、足元でちょこまか動く毛玉の姿が目に入った。
｢あ、君はなんて言うの？なんて呼べばいい？狸くん？猫ちゃん？｣
｢オレ様はグリムだ！狸でも猫でもねえ！｣
｢グリム？いい名前。それって誰が名付けたの？親？親も同じ見た目？それとも自分？どんな由来？｣
A・アムールは、好奇心旺盛ボーイだった。1度何かに興味が湧くと、目に入る全てに興味が湧いてしまうのだ。
｢なんかコイツ怖ぇーんだゾ……｣
｢昨日はこうはならなかったんだがな……｣
｢ほら、目ぇ覚ませ！！｣
エースに頭を思いっきり叩かれて、声にならない悲鳴が出る。
｢いった……なに？｣
急に叩かれて困惑する僕の目には、ユウちゃんが写る。彼女は、意を決したように口を開く。
｢あ、あのっ！！名前、教えてくださいっ！！！｣
｢……名前？｣
昨日言ってなかったっけ？と思い記憶の中を探すが、確かに言った覚えがない。
｢A・アムールだよ、改めてよろしくね、ユウちゃん｣
｢ヒ、ヒィァ………顔が良……じゃなくて、えっと、よろしくお願いします！Aさん！｣
｢Aで良いのに………｣
苦笑しつつ、再び歩を進める。
─────
｢おうおう、どけどけ〜い｣
｢今日からナイトレイブンカレッジの生徒であるオレ様のお通りなんだゾ！｣
今日から？学校は昨日からだったはずだけど。そう思って隣を歩くユウちゃんに問いかければ、｢昨日は居候の身で、雑用係だったんです｣と答えてくれた。
それより、生徒になったグリムは有頂天で。
｢見ろこの首輪を。オマエのダッセー首輪と違ってめっちゃキマッてるんだゾ｣とか｢しかもオマエ、今は魔法が使えないんだろ？｣とか｢今日は1日雑用係として学校の掃除でもしてたらいいんだゾ。にゃっはー！いい気分！｣とか。もう煽るわ煽るわ。
｢こらこら、可哀想だよ｣
｢ぐぬ〜〜〜！お前、オレが魔法使えるようになった時覚えてろよ！｣
ユウちゃんが優しく宥めるが、エースは見事に煽られてしまった。
｢昨日学園長から騒ぎは起こすなと言われたばかりだろう……｣
｢昨日何があったの？｣
｢実は……｣
どうやら、僕が飛んで去った後、シャンデリアは壊れて退学騒ぎ。魔法石を取りに行けば怪物がいて、苦労しつつも何とか退治したらしい。
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ゆる(プロフ) - ほんとに面白いですね!続きが楽しみです!無理のない程度で更新がんばってください!応援してます! (2023年1月1日 0時) (
レス) @page27 id: 6719ad2600 (このIDを非表示/違反報告)
時雨ですな(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！更新頑張ってください！！ (2021年6月23日 7時) (レス) id: 9e0511f770 (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - つみきさん» ありがとうございます！励みになります、頑張ります！ (2020年6月7日 14時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
つみき - 続編おめでとうございます！お話がすごく好きで、引き込まれます。頑張ってください！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: da29838e5a (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - りいなさん» ありがとうございます！更新頻度は下がりつつありますが精一杯頑張ります！ (2020年6月6日 21時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロイミー | 作成日時：2020年6月6日 20時
