17.貪食コンテントメント！ ページ17
｢では気を取り直して！いただきまーす！はぐはぐ！うま〜い！｣
オムレツの味を的確に食レポするグリムの上手さに驚きつつ、かねてより待ち望んでいた昼食を口に運ぶ。
すごく美味しい。死んでもなお料理の腕は健在のようだ。
目の前に座るユウちゃんは、丁寧に手を合わせていただきます、と呟いてから口に運んでいる。それ何してるの、と問えば元いた世界でのマナーなんだと。
食材に感謝して食べるらしい。優しい人だらけの国で育ったのかな。
｢はぐはぐ！ところでオマエたちの寮は今朝見たけど、他の寮ってどんなのなんだゾ？｣
グリムの疑問に答えたのは、この場にいる誰でもない。気配なく近寄った彼だった。
｢学園のメインストリートにグレート・セブンの石像が立ってたじゃん？あの7人に倣ってこの学園には7つの寮があるんだよ｣
｢げっ！アンタは今朝の！｣
｢オレ様たちを騙してバラに色を塗らせたやつなんだゾ！｣
｢ケイト先輩、こんにちは｣
｢騙したなんて人聞き悪いなあ。オレもやりたくてやってるわけじゃないんだよ？｣
ケイト先輩を見た彼らが口々にそう言う。当の本人は傷ついたような素振りをして言った訳だが、実際はどう思ってるか分かりづらい。
寮の決まりだから仕方なくやってるだけで、と言った先輩にデュースが顔を引き攣らせながら言った。
｢めちゃくちゃ笑顔でしたけど……｣
｢まあまあデュースちゃん｣
｢寮の外なら例のルールに従わなくていいし、今のけーくん後輩に優しい先輩だから｣
｢ち、ちゃん付けはやめてください、先輩！｣
｢……あ｣
さりげなくいて気づかなかったが、ケイト先輩の隣にいる彼を見て思わず声が出てしまう。
｢はは。それはケイトの愛情表現だからな｣
｢つか、隣のアンタは誰？｣
｢おっと、悪い。俺はトレイ。トレイ・クローバー。ケイトと同じくハーツラビュルの3年だ｣
｢(僕と違って、エース達は忙しかったから先輩と交流も出来てなかったのかな)｣
｢………………あのさ、Aちゃん。ずっと気になってたんだけど……｣
｢あぁ、俺もだ｣
言いにくそうに口を開いたケイト先輩と同意したトレイ先輩の視線は僕の昼食に注がれている。
｢？ 何かおかしいですか？｣
｢いや、おかしいよ！！！そんなに食べるの！？｣
そう、僕の前には色んな料理が並んでいる。オムレツやカルボナーラ、サラダやシチューにガレット。あげればキリがない。
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ゆる(プロフ) - ほんとに面白いですね!続きが楽しみです!無理のない程度で更新がんばってください!応援してます! (2023年1月1日 0時) (
レス) @page27 id: 6719ad2600 (このIDを非表示/違反報告)
時雨ですな(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！更新頑張ってください！！ (2021年6月23日 7時) (レス) id: 9e0511f770 (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - つみきさん» ありがとうございます！励みになります、頑張ります！ (2020年6月7日 14時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
つみき - 続編おめでとうございます！お話がすごく好きで、引き込まれます。頑張ってください！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: da29838e5a (このIDを非表示/違反報告)
ロイミー(プロフ) - りいなさん» ありがとうございます！更新頻度は下がりつつありますが精一杯頑張ります！ (2020年6月6日 21時) (レス) id: 6a770a8d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロイミー | 作成日時：2020年6月6日 20時
