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『…はぁ』
この屋敷に来て10日目の夜が来た
私はこの屋敷から出るなと言われて、言われた通りに屋敷の中で過ごしてきた
だが、
結構広い屋敷を探検してみたり、ゴロゴロしてみたり
この綺麗な庭を眺め続けるのも
さすがにつまらなくなってきていた
縁側に座り、髪につけている簪をとった
シュルっと解けた髪
実弥から誕生日の時に貰った簪を見つめた
『…実弥』
今、実弥はどうしているのだろう
私の傷もまだ完全に治らないから、完治してはいないだろうけど、大丈夫だろうか?
笑った顔
怒った顔
照れた顔
色んな実弥の表情が頭に浮かぶ
いつか実弥は他の人と恋をして、夫婦になって…
『…っ』
私が言ったことなのに、
なのに
なんで胸がギューッと締め付けられる感じと、チクリと何か刺さるような痛みを感じるんだろう
威「大丈夫かい?」
『あっ、大丈夫…』
いつの間にか後ろに立っていた威都紀(威都紀と呼んでくれと言われ、敬語も使うなと言われたからこの口調である)
威「その簪まだ付けてるのか」
威都紀は私の手の中にある簪をみた
『…うん、結構気に入ってて』
威「そうか、じゃあ、これはどうだ?」
差し出されたのは緑色の簪
『わぁ、綺麗…。だけど、これは…?』
威「町でAに似合いそうだったから買ってきたんだ。」
私に緑色の簪を手渡した
『くれるの?』
威「あぁ、これを付けてくれ」
…え
私は実弥からの簪を付けるのに?
いや、付け替えろってことなのか?
『…』
片手には実弥からの簪
もう片手には威都紀からの簪
威「…俺のがあるから、こっちはいらないだろ?」
そう言われると実弥からの簪を威都紀に取られてしまった
『え、ちょっとまって!なにするの?』
威「何するって、俺のがあるからいらないだろ?だから処分する」
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有汰(プロフ) - りぃさん» あけましておめでとうございます。ありがとうございます。ありがとうございます!頑張ります!! (2020年1月1日 2時) (レス) id: bd10c4264a (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - あけましておめでとうございます!!これからも更新頑張ってください!応援しています!! (2020年1月1日 0時) (レス) id: 07b8e63db3 (このIDを非表示/違反報告)
有汰(プロフ) - りぃさん» そんなっ理想の小説だなんて……(照)笑。ほんとにありがとうございます!頑張ります。まだまだ続くのでどうかよろしくお願いします! (2019年12月30日 10時) (レス) id: bd10c4264a (このIDを非表示/違反報告)
有汰(プロフ) - はなさん» 初コメありがとうございます!切ない感じが好きで頑張ってやってみてますが、やっぱり難しくて苦戦中です笑ありがとうございます!頑張ります! (2019年12月30日 10時) (レス) id: bd10c4264a (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 初めから読ませてもらいました。まさに理想の小説です!更新頑張ってくださいね!! (2019年12月30日 0時) (レス) id: 07b8e63db3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有汰 | 作成日時:2019年12月2日 7時