キセキの世代を筆頭に一人の女の子が愛される 第2試合

第53Q ページ3

〜桃井〜



やっぱりAはカッコ良いな


チャラいナンパ男の腕を捻り上げながら｢大丈夫？｣なんて聞くとこなんてヤバい


こういうのをサラッと出来ちゃう人ってときめいちゃう


｢ごめんねさつき。待たせて｣


桃井｢ううん！全然全然。むしろずっと見てたいもん｣


｢よく分かんないけど、ありがと？｣


それにしても……さりげなく車道側を歩くなんてキュンキュンしちゃうじゃん！


やることなすこと全部が紳士的


タキシードとか絶対似合う


あぁもう！

罪作りなことばっかりして


Aを好きな女の子が増えちゃってるじゃん


｢ねぇさつき。ちょっと寄り道していい？｣


桃井｢いいよ｣


スポーツ用品店を指差したAは休みの日でもマネージャーとしての意識があるんだなと思った


私もついでに買っとこ



迷うことなく選んではすぐお会計を済ませた

Aはやっぱりサポートに向いてる


桃井｢どこの学校行くか決まった？｣


｢それ聞く？｣


桃井｢むしろ聞くために誘ったんだもん｣


｢そうなんだ。うん、まぁ……洛山からになったよ｣


桃井｢白玉が決め手じゃないよね？｣


｢…………うん｣


怪しい


何番目にどこに行くかはAの自由だけどさ



桃井｢あんまり白金監督に近づいたらダメだからね｣


｢それ修ちゃんも言ってたよね。いいじゃん。話すぐらい｣


桃井｢ダメ！！｣


好意ではないだろうけど、それに近い感情を抱いてる


昔から歳上に好かれていたけど高校生になってから悪化している


特にリコさん！！


同じ学校に通ってるだけなのに勝ち誇ったような態度が気に入らない


Aと過ごした時間は私のほうが長いし、ぜーーーったい私のほうがAのことを分かってる


｢(何で睨まれてるんだろ……)｣


私の目が届かないとこでAが人気者になるのが辛い


Aは無自覚に人をたらし込むから心配


｢お土産。何がいい？京都といえば生八つ橋？｣


桃井｢それはちょっとシンプルすぎるよ｣


｢じゃあお茶は？和菓子に合う美味しいの買ってくる｣


桃井｢……ん？和菓子好きなの？｣


｢普通かな。ケーキとかも好きだし｣


そう言えば食の好みだけは完璧に把握出来なかったんだよね


好き嫌いないし、貰った物は全部食べてたし


男の子だったらモテる要素しかない



Aみたいな人をイケメンと呼ぶべきだよね


｢そんなに心配しなくても帝光バスケ部マネージャーに恥じない働きしてくるよ｣

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