10人目の雪だるま。2 (( W.Shota )) (ページ4)

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A side

｢A～もしも～し｣

とぼーっとする私の顔の前で手を振る阿部ちゃん。

あ、そうだ。収録の休憩中だった。

あ｢どうしたの？ぼーっとして｣

｢いや、なんか、、、私って最低だなぁって｣

あ｢なんかしたの？｣

｢したっていうか、、、してるって言うか、、、｣

あ｢罪悪感あるの？｣

｢めちゃくちゃ｣

あ｢そんなに？｣

｢うん｣

あ｢それはAがそれだけ
その人のこと思ってる証拠だね｣

｢そうなのかな、｣

あ｢そうじゃなかったら
そんなめめの方見ないと思うけど｣

｢見てないよ｣

あ｢体ごと向けといてそれは無いんじゃない？｣

考えすぎたのか
めめの方に体が向いている。

｢私ってほんと隠すの下手だね｣

あ｢今気づいたの？｣

｢今気づいた｣

あ｢昔からそうだよ｣

｢ほんとに？｣

あ｢うん。あーこの人にこれ言いたい！って思うと
その人の方向いてる｣

｢例えば？｣

あ｢久々にふっかとご飯行きたいなぁって
思ったけど、ふっかが先輩と約束してて
どうしようと思ってる時とか｣

｢それいつの話？｣

あ｢ちょうど1年前くらい｣

｢よく覚えてるね｣

あ｢俺がふっかに行きたがってるよって言ったら
秒で先輩に断りに行ってたから覚えてる｣

｢その先輩って誰？｣

あ｢滝沢くん｣

｢うーわ、、｣

あ｢Aとって言ったら
全然怒られなかったらしいけどね｣

｢なんで？｣

あ｢Aに何かあったら
相談出来る人になれって
俺たちみんな言われてきたもん｣

｢そうなの？｣

あ｢それくらい、守りたい人だよ？
Aは昔から。｣

阿部ちゃんは私の頭に手を置いて
ポンポンしながら言った

｢だから、、なんかあったら言ってね｣と。

そんな優しい言葉に

思ってしまった

私と翔太の昨日と今朝の話をしたら

言ってくれなくなりそうで怖い、って。