月がきれい。[ Ren.M ] (ページ30)

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A side

お風呂から上がってリビングに行くと
1人でビール飲みながらくつろぐ蓮がいた。

人んちでくつろぎ過ぎている。笑

さすがになんかやってもらおうと思って

｢髪の毛乾かして｣
と言うと

渋られると思ったのに

｢いいよ｣

と即答。

蓮の手で乾かされる髪の毛。

顔まで熱くなる。

乾かし終わると
蓮に後ろからハグされた。

｢なっ、何？｣
｢いや、なんかしたくなって。｣
｢したくなってじゃないよ、｣
｢めっちゃいい匂いする｣

髪の毛を嗅ぐ蓮。

恥ずかしいからやめて欲しい。

｢あ、また顔赤くなった｣
私の顔を覗き込む蓮。

顔が近い。

｢蓮がそんなことするからじゃん｣
｢だって可愛いんだもん｣
｢さっきから可愛い可愛いうるさい｣
｢可愛いんだから仕方ないじゃん｣

好きな人に可愛いと言われることの

破壊力を蓮は知らない。

｢お母さん来ちゃうから離れて｣
｢別にいいじゃん、見られても｣
｢まだ付き合ってないのに良くない｣

蓮の顔がこんな近くにあることが
恥ずかしいから離れて欲しいだけだけど。

蓮は不服そうに離れてまたビールを飲んだ。