二人が一緒に歩く方法【YG】 (ページ30)

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YG-6 ページ30

Aは瞬きをしてから、うーん、と頬にある手に手を重ねて

『まだとかじゃないよ、ずっと好きだよ』

俺の手のひらに、そっと口づけた。

あ、いやこれ、夢かな。

白昼夢か、それともまだ家で寝てるのか…

最近、よく寝てるはずなんだけど、おかしいな…

『ユンギ、この後時間大丈夫？』

夢にしては、やけにリアル。

『ユンギが可愛い顔してるから、私すごくムラムラしてんだけど、駄目かなあ』

アー、すごい夢。

「これが現実なら、世界は今日で終わるんだな」

『すごいネガティブ来たな』

「だってお前、どんだけ間空いててこの距離の詰め方だよ。びっくりしすぎて足が震えてきたんですけど」

『座る？それとも、地下のスタジオのセキュリティ切る？』

こらえきれずに吹き出した。

笑った俺に、Aも笑って、

『今更？全然無理？私から振っといて、都合良すぎる？』

って、ちょっと泣きそうな顔で言うから。

「馬鹿お前」

俺の手に重ねたAの手が、

かすかに震えてるのがわかったから。

「これが夢なら、俺はこのまま目を覚さない」

顔を寄せて、鼻を擦り寄せても、全然逃げないから。

久しぶりすぎる唇は、

まるで今朝触れたみたいにいつも通りで、

俺はやっと、

家に帰ってこれた気がした。