HS-2 ページ13
なんか、ちょっと読めてきたかも。
「ナムジュン。俺はさ、自分の気持ちには素直になった方が良いと思ってるんだけどさ」
「その気持ちがもし、複数の誰かを不幸にするなら、それは墓場まで持っていくべきだと思ってる」
「お前のその例えばの話、不幸になる人、いるやつ？」
これ、たぶん、止めた方がいいやつだ。
NJ「俺だけが幸せになって、みんな不幸になる」
うん、やっぱり。
「なら、お前が墓場まで持っていくべきだね」
NJ「俺は不幸でもいいのかよ」
そうじゃないよ、馬鹿。
俺は、メンバーの誰にも、不幸になって欲しいなんて、不幸になる状況なんて、一瞬でもあって欲しくないと思ってる。
だから、これは絶対に止めるよ。
「お前以外が不幸になる恋なら、それは運命の恋じゃない」
お前も、そうして欲しくて俺に話してるんだよね？
「この先、お前がめちゃくちゃハッピー！になって、相手もハッピー！！になる恋があるよ」
言い切ってやると、隣から小さくため息が聞こえた。
NJ「…絶対？」
「絶対！！」
NJ「…なんでそう自信満々なんだ？」
「逆に、なんで今誰かを不幸にしてまで恋始めようとしてんの？次行けよ次」
少しの沈黙のあと、ナムジュンがポツリと。
NJ「例え話、だからな」
その声の感じで、何かを吹っ切ったんだとわかるくらいには、付き合い長いから。
俺は少しの達成感に満足しつつ、
「じゃあ、他の例え話にしてくれない？俺、誰かが不幸になる話聞くほど暇じゃないんだよね」
そう言って、早く寝ようと促した。
NJ「ありがとう、ホビ」
ぽつり、とほとんど泣いてる声で言った言葉は、俺はもう寝てたから、聞かなかったよ。
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作者名：フネ55
| 作成日時：2022年12月3日 8時
