俺で君を奏でる方法【YG】 (ページ1)

今日:12 hit、昨日:16 hit、合計:69,789 hit

1 ページ1

ユンギが所属しているアイドルグループが、つい最近、ビルボードのなんたら言う賞を取ったばかりで、国内ではその話題で持ちきりだ。

どこに行ってもそんな話ばかりされるんだろう、マスクを引き下ろしてため息を吐いた顔は本当に嫌そうで、私は笑ってしまった。

この楽器店は、場所こそ一等地には無いけれど、店構え自体はどでかく、楽器も機材も品揃えも充実の、知る人ぞ知る有名な店だ。

私はそこで、店主のアボジの手伝いをしている、看板娘。

大学は院に通っているので、24歳にもなるけど、来年の卒業に向けての就職活動に精を出したり、出さなかったり。

だって就職先、ほぼウチだし。

経営学で院に行く必要ある？ってアボジには言われたけど、ちょっと研究することが楽しかったのと、結局自分とこの後継者がちゃんとその道をかじってきてくれるのは嬉しいらしく、あと2年だけ、という約束で修士課程までの在学を許してもらった。

「ヤァ、まじでうちの看板横にバーンとユンギのサイン置いたら、うちの売上倍増なので、させて？事務所の許可取れください」

茶化すと、小首を傾げて、ハン、と鼻で笑われる。

YG「アー、アレか。公認ショップ狙ってんのか」

なら、と一息吸うと、

YG「A、まず企画書送ってプレゼンしろよ。ずっとそういうお勉強してんだろ？いつ、どこに、どのタイミングで、どの層ターゲットで、どのくらい売れそうか、ちゃんとデータ上げたやつ。あときっちりマージンの話しようか。事務所の5の俺3のお前のオボジに2な」

とノーブレスで言われた。

『わたし！私に！1ウォンも入らない件について弁護士を立てます！』

はいはい！と手を上げて訴えると、ユンギはハイハイ、と手を振ってあしらう。

YG「まず、架空の話から帰ってこようか…て言うか俺、ギターが見たい、オンマぁ持ってきてぇ」

いや、
急に甘えてくるとか、びっくりするわ。

かわいくて。