地上の楽園 -いち- 【JK】 (ページ40)

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俺は、足が勝手に一歩を踏み出すのを感じながら、軽く頭を下げている彼女から視線をそらせなくなった。

『もうセッティングは終っています。ここ、直したら出ますが、他は自由に見て回ってかまいませ…』

「あなた」

ヒョンがごめんなさいと謝っているひじの下から、手を伸ばす。

長袖の服の上から掴んだ手首の細さ、弾力。

…前より細い、

そう、直感的にわかった。

なぜそう思うのかわからないけど、

俺、この体を知ってる。

絶対。

「その声」

彼女は、驚いたまま捕まれた手を見て、俺のタトゥーに視線を向けた。

何度か瞬きをした後、ゆっくりと顔を上げて、俺を見た。

俺が誰だか分かった顔をして、やっぱりそこに動揺は一切なかったけど、今となってはそんなこと関係なくて。

「風邪？」

見付けた？