地上の楽園 -に- 【JK】 (ページ44)

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『知らない人、いませんよ』

ありきたりな反応に見えるよう、あえてジョングクさんに目を合わせて、へら、と笑ってみせた。

そして、不自然にならないように掴まれてる腕を引いた。

案外あっけなく解放されてほっとした。

これでやっと逃げられる、と後ろを振り向いて、グルーガンを取り出したら

JK「俺もそれ、やってみたいんだけど」

なんですと。

TH「あ、それは俺もやってみたい」

テヒョンさんまで？

焦って大道具の仲間を探すが、羨ましい、と男女の違いなく顔に書いてあるだけで寄ってくる気は無いようだ。

いやいやいやいや、助けて！

ほんと、キャパオーバーです！

私は勢いよくテヒョンさんに向き直り、グルーガンをその手に渡して、二人があっけに取られているうちに駆け出して、シヨクさんを捕まえた。

『すみません、私緊張しすぎて無理です』

半泣きで訴えると、さもありなんという顔で、深く頷かれた。

KS「すみません、彼女、調子悪いので、僕が代わります！」

よかった…！

そして、後ろを振り返りもせずスタジオから飛び出して、ロッカールームに走り出す。

振り返ったら捕まるんじゃないかという恐怖心で、何度も後ろを振り返るが、幸い誰もついてこなかった。

ロッカールームの中に入って、念の為鍵をかけて、ずるずるとへたり込む。

とりあえず、逃げられはしたものの、

…あれは、バレてる気がする。

どうして？

なんで？