マフィアなWESTさん５【JW】

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こくりと頷くと、
押さえつけられていた体が解放される。


緑「ごめんびっくりしたよなぁ。
　 睡眠ガス使っちゃう前に、って思ったら
　 合図出す時間なくってさ」


すっと立ち上がったカミちゃんの戦闘用スーツは
ところどころが破け、薄く血が滲んでいた。

それは、本来俺が受けるはずだった
破片のせいだろう。



カミちゃんの担当は５階のはずだ。

インカムで俺の報告を聞いて、
すぐに窓から渡って助けに来てくれたんや。


黄「…カミちゃん、ごめん。ありがとう」

緑「え？ううん、全然やで。
　 俺の担当エリアはもう終わってたし。
　 …それに、まとめて殺れてよかった」


冷たくそう言い放った
カミちゃんの視線の先を追うように見ると、
廊下の先は血と肉で見るに堪えない状況だった。



緑「じゃ、行こっか。
　 ジュンタ立てる？」


そう言って、座り込んだままの俺に手を差し出す。


…普段みんなからよしよし可愛がられてるけど、
戦ってる時はほんまに
男らしくてかっこいいんよなぁ。

きゅんとしてしまった自分の心のままに、
力強いその手を取った。




　



　



……めちゃめちゃ助けられてんな、俺。

抱きしめられて、守られて、
手を差し伸べられるって……
戦闘ものにおけるヒロインの特権ベスト３やん。


守られる繋がりで、
もう一つ浮かんできた思い出がある。

あれは、リュウセイと二人で行った
備品調達の帰り道のこと。

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