【銀魂】常連さんは想うひと【沖田総悟】

大分無茶苦茶だが　side沖田さん ページ12

【沖田さんside】



「――それで、結局のところ何故なんでしょう？」




――と、まだ少し不安げに聞いてくるA。今俺はそいつの不安を解消しようとしているところで。



････少し前から案じていた通り、やはりAは俺が触れねェことに気づいちまったようだったのだ。･･さっきのそいつの泣きそうな顔が、どうにも頭から離れてくれねェ。



(･･こんなことになるんなら、最初から話しときゃ良かったか。)



つまらねェ意地を張っちまったのが運の尽きだ。･･･それのせいで、今こうしてそいつに不安そうな顔をさせちまってるわけだし。





「･･沖田さん･･･？」



と、返事を催促するというよりは俺の顔色を窺うようなその声。･･気ィ使ってんじゃねーや、この期に及んで。････人が善すぎるとはこのことか、とそいつへ視線を投げ。




「･････ま、簡単に言えばてめーが可愛すぎる」




――そして、口を開いた。大分無茶苦茶な理論ではあるが。


一方それを聞いたAはといえば「い･･いやどういうことですか！というか、か･･かわ･･･!!?」などと顔を赤くしながらわたわたしている。







「･･だからそういうとこでィ」


「はい･･？」


「理性ぶち切れらァ」




「･･････････はい？」




まだ仄かに赤みの残るその顔を傾げて、そいつは「どういうことでしょう？」と。

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