【銀魂】愛しさと信頼と一抹の不安を【沖田総悟】

見失う ページ11

「あのオジョーサマの顔みりゃ分かるだろ。完全に惚れてんなありゃ」




もうかなり小さくなってしまっている2人の後ろ姿を見て。





「･･･はぁ･･」



「いや突然何お前」




「･･････お似合いじゃないですか」





ため息が出てしまうほど、お似合いだ。



沖田さんは、私より20センチ弱背が高い。つまり並んだとき、それだけ身長の差ができる。･･･でも。





「･･佐伯さん、身長高いですし」





佐伯さんは沖田さんとそんなに身長が変わらない。年齢も同じだし、並ぶと絵になる、というか。





「･････色々、釣り合ってますもん」





私とは違って、と心の中で呟く。


･･･と。





「･･そうでもねーぞ」



「･････はい？」



「男はな、惚れた女を見下ろしたいもんなんだよ」





でも胸はデカイ方が良いな、と続けた坂田さんはきっとまともな恋愛をしてきていないんだろう、多分。





「･･･私にはよくわかりません。やっぱり」



「･････ま、その内分かるようになるんじゃね？」



「･･そうだといいんですけどね」



「･･････いや絶対沖田くんが身をもって教えてくれっから」




「････････････はい？」


「気にすんな気にすんな」





じゃ、行くな。と言い、坂田さんは雑踏の中に消えていく。



前を歩いていたはずの2人は、いつの間にか見えなくなってしまっていた。

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