二百五十六話。 ページ7
Aside
「…イレイザー！サー・ナイトアイ！いますか、エルです！何があったんですか！」
そう声をかけると壁の向こうから誰かの声が聞こえてきた。遠い。壁が厚いのか、壊せるような個性は出久くんくらいだろうか。
この個性でも流石にこの厚さの壁は壊せないよな、人間には多分できない。
「…ロッ……イレ…敵連、」
「聞こえない！なんて言って…キャア！！」
その途端足場が崩れて下に落ちる。
咄嗟に鉄線銃を打ったけれどどこにも引っかからず、巻き込まれそうになってしまい込んだ。
上の方には出久くんたちがいた。
怪我をしているのが見えて、咄嗟に超回復を使おうとした。けれど、ヤクザが近すぎて使えない。
まだ、必殺技は完成させられていない。
落ちていく中でトガちゃんとトゥワイスの姿が見えた。
なんでいるんだろう。
そう思いながら、地面がもとのように戻っていくのを見て流石に生き埋めになるんじゃないかと焦る。
だけれど下を確認すると更に下に部屋があった。
「エル！待って、今！」
「来ちゃだめ！巻き込まれる！先に言ってて、必ず追いつくから！」
生き埋めにならないように下に鉄線銃を打って体を引き寄せる。重力もあって叩きつけられたけれど生き埋めよりはマシだろう。
念の為上って落ちてきた天井を触るけれどもとに戻っているのか上の様子はわからなかった。
そして、あたりを確認する。
吐き気がするくらい、気持ちが悪い部屋。状況から考えても、ここが女の子が人体実験させられていた部屋なんだろうか。血で汚れている。
でも、ここがそれなら繋がっている道があるはず。
腹が立ってきて、思い切り椅子を蹴った。
椅子に繋がれて、ただ切り刻められて、それしか価値がないと教えられる。
そんな子供がまだこの国に存在することに対して腹が立った。やはり、永遠になくならないようなものなんだろうな。どの時代でも、どんな国でも。
どんな子なんだろうか。
資料にはよく書かれてはいなかった。
でも状況からはとても優しい子なんだろう。出久くんと先輩をきっと、助けようとして逃げるのをやめたらしい。
私なら、どうしていただろうか。
あの家を逃げる機会があって、ヒーローに出会って。だけれど、追いつかれたら。
そんなことは、吐き捨てるほど、あったのだ。
震えて泣いても、みんな同じことをした。
出久くんは、デクは、違ったんだろう。
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ミナミ(プロフ) - yuaさん» ありがとうございます！これからのシリーズもどうぞよろしくお願いいたします！！！ (2022年10月23日 16時) (
レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
yua - コメント失礼します! シリーズ全部読ませてもらいました! 全部面白くて、感動しながら読んでいます。 更新頑張ってください!! (2022年10月22日 15時) (レス) @page50 id: 658ebb7b55 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - Reeさん» ありがとうございます！更新頻度も気まぐれだというのに多くの方々に読んでいただけてうれしいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年10月18日 20時) (レス) id: dce04d5ff9 (このIDを非表示/違反報告)
Ree(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませて頂いてます！凄く面白いです。爆豪と相澤先生推しなので更に最高と思いながら♡これからの展開がとても楽しみです。陰ながら応援してます。 (2022年10月17日 19時) (レス) @page47 id: dbef1d39c6 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - にゃんこうどんさん» ありがとうございます！！とても嬉しいです!爆豪くんもかっこいいですよね…人気投票１位なのもなっとくですしギャップ萌えやばいですよね！これからもこの作品をよろしくおねがいします！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
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