二百六十五話。 ページ16
Aside
「A！！待ってたよ、文化祭歌って！！」
寮に帰ると第一声で響香ちゃんにそう言われた。
久しぶりにわりに明るい時間に帰ってきた。最近は帰ってきても結構暗いし、疲れているからすぐに寝る。
みんなとすれ違うような生活をしていた。
「…なんで？」
「A文化祭までていうか、ずっとインターンじゃん？でもAを裏方にするには勿体なさすぎるし…女子は皆裏方じゃないからさ！」
「そうそう！だから、無理ない程度に歌って！
歌ならダンスよりも負担は少ないし、Aちゃん音楽得意じゃん！」
「というかAはほぼなんでもできるだろ。」
「というわけで！３曲お願い！
最初と最後はハモリだから、音覚えてくれたら大丈夫！２曲目だけ全部だけどいい？」
そう言われて楽譜を渡された。
音楽なんていっつも聞いて覚えてるんだけどな。親がいた頃は音楽なんて勉強の中に入っていなかったし。それになんだかいないうちにすごく色々決まってる。
「音源あれば…多分できるよ。
でもいいの？ろくに合わせできないけど…。」
「うん、そこはなんとかする！」
「わかった、頑張るよ！」
そう言って数週間。
歌は任務時間以外ずっと聞いていたし響香ちゃんの鬼みたいな指導のおかげでどうにかなった、と思う。
本当にどうにかなったかはよくわかってはいないけれど。
そのステージは特別だった。
あんまり記憶がないけれど、どうしてかすごく熱くて、景色が忘れられなかった。
なんで、こんな。
最後の最後にこんなに残してくるんだ。
みんなが笑ってる。
私も笑ってる。
私は、ナイトアイを結局助けられなくて。
これからみんなを裏切って。
私の都合で敵連合を壊す。
あそこも悪いところじゃない。私にとっては居心地が良かった。
だけれど、そのすべてを壊す。
全ては、陽太が生きる、私の望む世界のために。
私は私の、望むように。
「…大丈夫か。」
「大丈夫だよ？何言ってんの。」
そう言って笑ってみせる。
目の前に立つヤンキーくんは珍しい顔をしていた。
「…テメェは、」
「おいお前らサボってんじゃねぇぞ！」
「あ、ごめん！
ヤンキーくん、なんて？」
そう聞き返した。
だけれど珍しく起こりもせずに首を振った。
「何でもねぇ。」
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ミナミ(プロフ) - yuaさん» ありがとうございます！これからのシリーズもどうぞよろしくお願いいたします！！！ (2022年10月23日 16時) (
レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
yua - コメント失礼します! シリーズ全部読ませてもらいました! 全部面白くて、感動しながら読んでいます。 更新頑張ってください!! (2022年10月22日 15時) (レス) @page50 id: 658ebb7b55 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - Reeさん» ありがとうございます！更新頻度も気まぐれだというのに多くの方々に読んでいただけてうれしいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年10月18日 20時) (レス) id: dce04d5ff9 (このIDを非表示/違反報告)
Ree(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませて頂いてます！凄く面白いです。爆豪と相澤先生推しなので更に最高と思いながら♡これからの展開がとても楽しみです。陰ながら応援してます。 (2022年10月17日 19時) (レス) @page47 id: dbef1d39c6 (このIDを非表示/違反報告)
ミナミ(プロフ) - にゃんこうどんさん» ありがとうございます！！とても嬉しいです!爆豪くんもかっこいいですよね…人気投票１位なのもなっとくですしギャップ萌えやばいですよね！これからもこの作品をよろしくおねがいします！ (2022年9月19日 14時) (レス) id: 6614ae932f (このIDを非表示/違反報告)
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