二百四十八話。 ページ49
Aside
オール・フォー・ワンは一言で言えば異様そのものだと思う。
目的のためなら手段を選ばない。
目的の達成のために人を弄び、張り巡らせた色々な物でどう動こうと勝手にオール・フォー・ワンの目的を達成させてしまう。
それに抗うことのできる人間はなかなかいない。
「そうだとしても、君はどうして僕にその話をするんだ。君も敵で、僕と同じで、それも僕よりも忠実なのかもしれない。信じる理由がない。」
「まぁ、それもそうね。
証拠、というか…わたしには病気の弟がいるのは知っているでしょう？
あの子は、言うなれば、人質なのよ。」
もしものときの、保険。
私の気が変わることがあっても逆らえないように。私自身、忠誠を誓っているように振る舞っているけれど、ヒーローの中にいるうちにそうなってしまわないような保険。
でもまぁ、他のどうでもいいような駒とか、青山くんにですらそれほど強力な縛りはしていないから、それだけ私という存在の利用価値は大きいのだろうけれど。
あの二人のヒーローはそれだけの価値を持っていたということ。
「…だから、従っているのか。」
「そうだね、うん。表向きにはもちろん、心から忠誠を誓っているようにみせているけれど。
だから私は、あの連合を滅ぼしたい。
青山くんには、それを手伝ってほしいんだ。」
この先私一人ではきっと、この目標はうまくはいかない。どんな場合にも備えられるようにしたい。
「何をすればいいのさ。」
「沈黙していればいいよ。
この会話も何もかも、なかったように振る舞ってくれれば。
お互いに、大切なものを守るために協力しよう。」
できる限り、対等に。
決して、私は彼よりも上に立ってはいけない。それでは信頼はしてもらえない。
同じ目線で、同じものを見るように。
そのために正体を明かして、敢えて弱味を見せた。
「おじさまが、帰ってきたときに備えて。」
「うん。
まずはお互いがお互いの存在に気づいていないことを知らしめたい。内通者同士が知り合いでないこと、これが最優先。
協力するという可能性を捨てさせる。」
「…了解したよ。
メルシー。」
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猫(プロフ) - 凄く面白いです！！更新されるたびワクワクしていました(*´ ꒳ `*) (2022年1月23日 0時) (
レス) @page14 id: 159bb94574 (このIDを非表示/違反報告)
hgf、jhさいこうでs - 最高です‼️何回も読み直しています！続きが楽しみです。。。ああ、早く夢主ちゃんを救って欲しい。。。 (2022年1月21日 20時) (レス) @page13 id: 9afd2abc65 (このIDを非表示/違反報告)
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