四十話 ページ42
Aside
かっちゃんの声が聞こえた。
真っ直ぐこちらを見ていて……何故叫んだのかがあたしには分からなかった。
爆「クソデクのこととか…おばさんのこととか…！クソデクの個性とかこれからのこととか…回りの期待とか……！
肩に乗っかった重たい下らないもん全部捨てて！
全部忘れて！
今は！俺を見ろや！お前が戦ってんのは誰だ！俺だろうが！
俺を……俺だけを見ろ！！
個性がなんだろうが…お前は、お前だろッ！！」
あたしは、顔は似てど個性が違っていたから母さんや父さんから遠ざかれて。
その頃から存在感は薄くなっていった。
もう何年まともに母さんのご飯を食べていないんだろう。母さんは兄さんをなるべく元気でいられるようによくカツ丼を作ってた。
あたしが嫌いなものと知らずに。
脂っこくって、卵のどろどろした感じが昔から好きになれなかった。
個性が発現してから、私がいることを忘れたのか食べ終わらずにお皿を片付けられたりすることが増えた。
その内、ご飯を作られなくなった。
欲しいものを聞かれなくなった。あたしは言わなくなった。
母さんが必要以上に兄さんに投資しているのを知っていたから。
あたしが我慢していれば兄さんは欲しいものが手にはいって幸せになれるんじゃないかって幼いながらに思ったんだ。
服は、いつもリサイクルショップの安売りで何年も新品のものは着ていない。
ここに来る電車賃だって、学校免除。
あたしは…あたし？
そう言われたんだ。何のことか分からなかった。でも、確かに。
確かにその瞬間、あたしは……。
爆「おっせーよ。
来いや！A！全力で！！」
緑「ふざけてる……かっちゃん…ふざけてるよ。
敵を本気にさせる、なんてさ。負けるかもしんないのに。
でも…ありがとう。」
かっちゃんは、あたしの殻を突き破って土足でずかずか入って引っ掻き回しやがった。
なんだよ。
なんなんだ。
かっちゃんはニヤッと笑ってて、微塵の後悔も見られなかった。
むしろ喜んでいるようだった。
今だけ、何もかもを忘れていいよね？
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ミナミ(プロフ) - 読んでくださり、ありがとうございます！変更してみました！後の作品でもそう言うものがあればご指摘ください。ご意見ありがとうございました！ (2020年2月16日 23時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴンベ - あ、アンチではなく、意見です。 (2020年2月9日 15時) (レス) id: fb6f8dff1d (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴンベ - こちらをご覧ください。 (2020年2月9日 15時) (レス) id: fb6f8dff1d (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴンベ - http://www.sousakuchannel.com/archives/12204492.html (2020年2月9日 15時) (レス) id: fb6f8dff1d (このIDを非表示/違反報告)
名無しのゴンベ - 内容はとても面白いです！ですが、とても読みづらいです。何でもかんでも漢字にすればいいと言うわけではありません。もう少し読みやすくしていただきたいです。 (2020年2月9日 15時) (レス) id: fb6f8dff1d (このIDを非表示/違反報告)
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