雪柱は愛欠乏症

柱合会議 ページ4

私が柱に就任してから一週間が経った日。

「明日、本部で柱合会議……？」
鴉が持ってきた手紙を読むと、柱合会議の日程が書いてあった。


柱になって自分の屋敷をもらえたのは良かったが、なにしろ柱の仕事が大変だった。
次から次へと容赦なく舞い込んでくる任務の数々。

「三日は寝てない…」
瞼をこすり、つぶやく。


明日、起きれるかな。


そんな不安を募らせながら、仕事を終わらせ、眠りについた。






――――――――翌日



「…寝過ごした。」


起きたら、太陽が煌々と輝いていた。
もう一度言う、寝過ごした。


ここから本部まで、どれくらいだ？

「急げば、まだ間に合うかも…」

そんな期待を抱き、本部へと向かった


とにかく走った、走って走って走ったのだが…。




ーーーー



「柱になったからと言って、浮かれているのか？新人が遅刻など、ありえない。」

どうやら間に合わなかったらしい。

私は今、蛇柱 伊黒小芭内に叱られている。
それも柱とお館様の前でだ。

「……浮かれていない。」

「なんだと？ならなぜ遅刻した。」




「寝過ごした。」


シーンと静まり返る空間。

ブフッ
不意に誰かが吹いた。

見ると笑いをこらえている者が数名、小刻みに震えている。

「それでド派手に遅刻したのか？」
ニヤニヤと笑うのは、音柱 宇髄天元だ。


イラッ


音柱の物言いに少しイラッとする。


……

「なに、なんか文句でもある？」

ニヤニヤ笑う音柱を睨む。


「わりぃわりぃ、つい、な？」

なにがつい、だ。


「二人とも、お館様の前ですよ。
　そこらへんでやめてください。」


「そうだな。悪い、胡蝶。
　すみませんでした、お館様。」
そう言ってお館様の方を向く音柱。


「大丈夫だ、天元。
　Aも次から気を付けるといい。」

「はーい…」




返事の仕方でまたも蛇柱に怒られたのは、言うまでもない。





そんなこんなで、柱合会議が始まった。

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