炎の意思 ページ21
side 煉獄
『雪の呼吸 弐ノ型 夜叉吹雪』
悲鳴嶼さんとの打ち合いを見て、俺はAがとても強いということを知った。
もしかしたら、自分よりもーー
そんなこんなで俺は、Aと打ち合いをしたくなり、Aの歓迎会後、勝負を申し込んだ。
「A!俺と打ち合いをしてくれないか!」
Aは俺の言葉に少し考え素振りを見せてから、コクリと頷き了承した。
予想通り、Aはとても強かった。
なんといっても、その速さ、
そして小柄な体型を利用して出される予想外な技の数々。
結論から言うと、俺は勝負に負けてしまった。
「…強いのだな!」
年下に負けて、正直悔しくて恥ずかしくてどうにかなりそうだったが、ここで狼狽えては本当にかっこ悪いと思い、なんとか我慢する。
「うん、そうだよ。」
まるで当然かのように言うAが、俺は少し羨ましかった。
「むぅ…俺もまだまだだな!」
「…そんことない、炎柱は強いよ。」
「なに?」
思わず聞き返すと、Aは少し置いて話始める。
「私の強さは、孤独からなるもの。
守るものなどなくて、ただ、目の前に来る敵を薙ぎ払うだけのもの。
きっともう、このまま私が成長することはないよ。
だけど、炎柱は違う。
炎柱の剣は、人を守れる優しくて強い剣だと思う。だから、まだまだ強くなる。」
そう言って、こちらを見るA。
「優しさも、炎柱の大事な武器。」
そう言うAはどこか儚げだった。
優しさも大事な武器、か。
自分よりも年下だが、まるで全世界を見てきたかのように言うAの言葉は、俺の心に残った。
A。
俺はいつか剣の腕で君を越えよう。
だから、Aは君の言う優しさで、心で、俺を越えてくれ。
そうだ!俺は君の師匠になろう。
何事にも、先導者というものは必要だからな!
君に心を教えてくれなかった親の代わりに、君の優しさの師匠に俺はなろう!
だから、いつでも頼ってくれ!
なんでも俺に聞いてくれ!
俺はいつでもAの疑問に答えよう!
「煉獄、この前「ありがとう」と言われた。
すると、胸の辺りがポカポカしたんだ。
これは、『嬉しい』で合っているか?」
「うむ!そうだな!だが、もっと細かくーー」
Aが感情の答え合わせに来る度に、
成長していくAを見る度に、
俺は嬉しく思う。
だが、まだだ。
俺はいつか、Aが絶えず笑う日を見る!
覚悟していてくれ、A!
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絵理奈(プロフ) - 明菜が夢主に罪を負わせますね、刀キャーとか嫌がらせされたとか身体が痣だらけだとか。 (2020年2月3日 18時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま(プロフ) - 和美さん» ありがとうございます。めちゃくちゃ元気でました!!更新頑張ります! (2020年1月8日 21時) (レス) id: b10489591d (このIDを非表示/違反報告)
和美(プロフ) - 最高の作品ありがとうございます!夢主ちゃんが早く幸せになって欲しい…大好きです!(((殴 更新頑張ってください! (2020年1月8日 11時) (レス) id: 02d0844636 (このIDを非表示/違反報告)
ちーかま(プロフ) - www(アメーババババ)さん» わぁ!ありがとうございます!更新頑張ります( ー`дー´)キリッ! (2019年12月1日 19時) (レス) id: b10489591d (このIDを非表示/違反報告)
www(アメーババババ)(プロフ) - 好きです!(唐突)更新頑張ってください!! (2019年12月1日 17時) (レス) id: 9fbd33347e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちーかま | 作成日時:2019年12月1日 5時