朔間兄妹は難しい。【あんスタ】 (ページ24)

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幼き凛月と末っ子ページ24

凛月side

初めて会ったAは俺より小さくて綺麗な髪色をしていた。

それを大人達は許さなくて"可哀想だな"なんて他人事のように思ってた。

未熟で、弱くて、一日の三分の一もお外を歩けない俺。酷い日は寝床から起き上がれもしなかったのに、Aはどんどん大きくなって元気にお外を走り回っているのが羨ましかった。

俺はAと違ってこのまま一生こうやって過ごすのかなぁって怖くなって、いちばん近くにいたひとに必死に手を伸ばして……どこにも行かないで、そばにいてって兄者に頼んだ。

兄者もAよりも俺を優先してくれていた。

「りーにぃ！おはなもってきました！」

何時もAは外で摘んできた花を持ってきた。

俺の部屋は真っ暗で中に入れないAは窓から俺を呼んで、何時もは兄者受け取り、たまに俺が起き上がって窓辺まで行けたら嬉しそうだった。

「あ……ありがと」

でも、お外を走り回れるなんてずるいやって思ってた。