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仕事については話せないことも結構あったけれど、あんなに必死に俺の私生活を守ろうとしてくれていた姿を知っているから、変な神経を使わずに話せて嬉しかった。
「“…もしもし、”」
「ふふ、こんばんは？」
「“こ、こんばんは”」
夜だけど何ラリーか速攻でカトクが既読になったから、そういえば仕事終わったくらいの時間かなと思って電話を掛けた。
久しぶりに聞く彼女の声はちょっと、いや大分緊張していて。
「突然ごめんなさい。仕事終わったのかなと思って」
「“あ、終わりました。シャワー上がって、もう寝るだけです”」
「お疲れさま。俺はまだ作業室で缶詰め」
「“お疲れさまです”」
柔らかくて凛とした声に癒されて、深呼吸しながらありがとう、と返した。
「俺、気づいたんだけど。すごい大事なこと」
「“大事なこと？なんですか？”」
「年齢。聞いてなかったのにタメ語で喋ってました」
なんとなくアミであることへの親近感と、同い年くらいかなって思ってたから聞かずについ。
「“ああ、大丈夫です。わたしが年下なので。ナムジュンさんの5つ下です”」
「い、？五つ？5？？5って…99年生？！マジで？」
5歳差ってジョングクよりも下だけど？犯罪……？ってつい一回考えた。犯罪なわけ、ない。さすがに。焦った。
「“マジ、です。あと一年早く生まれたら、相性最高だったんですけど”」
あ、可愛い何その拗ねた声。本当だ、ちゃんと5個くらい下の子であり得るな。
「…いや、うん？待って、今“ナムジュンさん”て呼んだよね？」
5歳下の衝撃で耳通り抜けそうだったけど、今、言ったよね？
ゲストハウスで一緒にお酒を飲んだ夜、頑なに“お客様”って言ってたくせに。
「“え、あ…呼んでません。”」
100対0で嘘なのに、わざわざきっぱり言い切られた。
「じゃあ、今のは呼んでなかったことにしてあげるからこれからはそう呼んで」
「“………”」
「駄目？5も上のおじさんにそんなこと言われるのきついかあ」
「“おじさんじゃないです！”」
「RMのことなんて呼んでたの？」
「“……ナムジュンさんか、…オッパ”」
頭抱えた。
破壊力。
いやいやいや
そうだよ、アミたちがそうやって呼んでくれてるの知ってたよ。
全然想定できる範囲じゃん。
いやいやいや、ははは
「…頼むから、そのままでお願いします」
こっちが敬語なるって。
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作者名：シキ | 作成日時：2025年2月17日 22時
