Last resort ・・・37 ページ39
角名side
Aは俺を見ながら息が途切れ途切れで泣いてる。
『苦しかった、怖かった、誰か隣にいて欲しかった』
はぁ、はぁ、と息を切らして全てを言い切ったAは俺から離れて息を整えてる。
角名「ごめんね。1人にして。」
俺はそんなAを横目で見ながら謝った。
息を整えたAはこっちを見て不思議そうに言う。
『なんで角名が謝るの。』
角名「だって俺が1番悪いから。」
俺が悪い、気づいてたのに止められなかった。
Aをずっと1人にしてた。
Aに嫌われるのが怖くて何も出来なかった。
『それは違う……。それは違うよ。
悪いのは私、勝手に変な願いをした私だよ。
でも、無理だよ。私には無理。
現実にも夢にも居場所なんて無い、私は1生1人。』
そう言うと落ち着いてたAの体はまた震え出す。
相当怖かったんだね。
怖くて、苦しくて、生きずらかったんだね。
でも、Aはひとりじゃないよ。
角名「A、こっち向いて。」
『え、なに……なにすんの!?え、は?角名……?』
角名「Aは1人じゃない。」
俺はAの小さな体を抱きしめた。
·
Aさんside
怖かった。急速に成長してくあの子の存在が。
怖かった。それに対するみんなの反応が。
怖かった。何時かまた一人になるかもって。
全部怖かった。
息苦しくて寂しくて冷たくて
毎日私の心にはすきま風が吹いてる気がした。
そんな時誰も私の隣には居てくれなかった
誰か一人でもいいその1人が欲しかった。
だから角名が全部知ってるって言った時
角名は悪くないのに気持ちが爆発した。
取り乱して角名を押し倒して、言いたい放題言って。
全部言いきった私は角名から離れた。
角名は自分が1番悪いとか言ってるけど違う。
私が悪い。だけど……
『でも、無理だよ。私には無理。
現実にも夢にも居場所なんて無い、私は1生1人。』
こんな私、どうせ現実でも夢でも一人。
もう私が生きていける場所なんて……
そう考えるとまた怖くなった。
私はどこに行ってもひとりぼっち。
怖い視線を浴びせられて、皆最後は離れてく。
そんなの嫌だって思ったら体の震えが止まらなくなった。
角名「A、こっち向いて。」
そんな私を無視して角名は言った。
角名の方を向くと、
『え、なに……なにすんの!?え、は?角名……?』
角名「Aは1人じゃない。」
大きな角名の体に抱きしめられた。
·
Last resort ・・・38→←Last resort ・・・36
515人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヲタク - 面白かったです‼角名りんオチサイコーでした(*´꒳`*) (2022年12月29日 0時) (レス) @page49 id: e2062574ee (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - ゆうさん» 初めましてです!最後まで読んでくださるなんて、、、凄く嬉しいです(T_T)こちらこそ読んでくださりありがとうございます! (2020年12月6日 19時) (レス) id: cd57ad852b (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - くまゆかさん» こんばんは!読んでいただきありがとうございます!日向翔陽の方更新できてなくてごめんなさい!あっちから来てくださりありがとうございます! (2020年12月6日 19時) (レス) id: cd57ad852b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - はじめまして!この小説、まだ途中しか読んでいないのですが、途中で泣きそうになりました。夢主の思ってることが凄い現実的で、感情移入してしまいました!最後まで読んできます!すてきな作品、ありがとうございます! (2020年11月30日 17時) (レス) id: 5b49601941 (このIDを非表示/違反報告)
くまゆか - こんにちは!日向翔陽義妹いるんだってからこさしてもらいました (2020年10月1日 19時) (レス) id: 0a5d1e7901 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夏蜜柑 | 作成日時:2020年5月30日 8時