ダイヤモンドリリーの咲く頃に [文豪ストレイドッグス] [中島敦]

三十五輪目 ページ39

敦side
「疲れましたね」 「ああ、銀行強盗は大事になるから嫌なんだ。全く」


国木田さんは理想手帳を開き、ブツブツ言いながら階段を上っていく


確かに犯人僕たちが入って探偵社の人だって言った瞬間、土下座してきましたもんね


あれ？なんかいつもと違う声が聞こえるような……


そう思いながらもドアを開けて入る


「お〜！凄い美味しそうに出来てるね！」 「そうですか？結構頑張りました！」


中には、太宰さんたちと何故かAちゃんが乱歩さんの机に集まっていた


「じゃあ、茶でも入れて皆ンなで食べるかい？」


しかも与謝野先生は、お茶まで入れようとしている


「太宰、何をしている！花咲さんまで呼んで！お前は仕事だっ！！」


万年筆を今にでも折りそうな勢いで怒鳴り、太宰さんを凄い勢いで揺らす


するといきなり「バンッ」と机を叩く音がして、音がした方に視線が向けられる


「あのねぇ〜、今からAちゃんのお菓子を食べるの！」


乱歩さんがそう言い放つと、流石に国木田さんも言い返せず「ですが…」と呟く


「早速、お茶会の準備でもしようじゃないか！」


太宰さんのその言葉で、探偵社のお茶会の準備が始まった


「A、コーヒー淹れるの手伝ってくれないかい？」


はい、喜んで！と、Aちゃんも与謝野先生の手伝いに行く


……国木田さん、お疲れ様です

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