ダイヤモンドリリーの咲く頃に [文豪ストレイドッグス] [中島敦]

三十二輪目 ページ35

敦side
仕事、疲れた〜。よく見たら太宰さんの書類もやっちゃってたし……


もう入水するんだったら、書類終わってからにして下さいよ


僕は仕事が終わったので、うずまきに行く。この時間帯はちょうどAちゃんしか居ない


だからゆっくり出来る。僕はうずまきのドアを開けて、店内に入る


「いらっしゃいませ、敦くん。コーヒーでいいかな？」


「よく分かったね、じゃあ頼めるかな」


カウンターに座る。 それにしても見てないのに、どうやって僕だって分かったんだろう？


Aちゃんって天然だけど、意外と鋭いんだね。


「此方、コーヒーになります。熱いから御気を付けて」


目の前に淹れたてのコーヒーが置かれる。今日も美味しそう


「今日はどうしたの？何かあった？」


Aちゃんは店の片付けだろうか？をしながら話を聞いてくる


「それが、大変だったんだよ！太宰さんが昨日のことをすごい聞き出してきて」


はぁ〜とため息を吐く。あれは本当に大変だった


一回何処かに行ったかと思ったら、また仕事そっちのけで聞き出してくるし


しかも、途中で国木田さんは任務があるから居なくなっちゃったし……


今日のことを思い返していると、Aちゃんの口から衝撃的な言葉がでた


「私も太宰さんに昨日のデートのこと聞かれたよ」

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