【歌い手】歌えないのか【男主】

. 21「チョコトマトのワルツ」 ページ22

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ま「あぁーーもう！！Aってば！」

『なに、なんなのやめて、今テスト勉強してるの』


まふの泉くんトークは凄まじく、若干うらさかそらも飽きてきている。

が、まふの泉くん褒めには同意の相打ちを打つ。

なに？泉くんそんなにすごいの？

っていうか君ら歌い手じゃないの？

プライドっていうものはないの？



う「…まふそろそろ泉くんトークキツい」

ま「えぇ……！？」


『よし、じゃあ次は俺のチョコトマトについて話そう！！』


まふのマシンガントークが終わったところで、俺が最近生み出した新料理

チョコトマトについて話をしようではないか…！！


う「…それも却下」

『えっ！！』

そ「どうせなら修学旅行の話しようよ」


目をそらしたそらるが小さく手を上げた。


『なんで……そらる俺の話聞きたくないの？！俺の大好きなチョコトマトの話…！！！』


目を最大限まで輝かして、これでもかと言うほどそらるに顔を近づける。


そ「…良いでしょう！」

ま「いやいやいやそらるさん？！」


『へ…まさか3人も聞きたくないの？
…俺のチョコトマトの話……』


次はシュンとして、目線を右下に下げる。


「「「…良いでしょう！！」」」


『やったぁ！』


チョロイもんだぜ。


さ「くぅ…分かってて抗えない…これが男の性(さが)か…！！」

ま「いや…Aの前だったら皆こんなもんだよ…！！」


『ね、それはいいからさ、聞いてよチョコトマトの話。実はね、俺の大好きなチョコとトマトを、』


もう30分くらい経ったからか、周りも班決めが終わり自由に話している。


『なんと！この2つが合うんだよね〜』

う「明らかに不味そうなんだけど…」

『何言ってんの！！』


俺らの話が伝染してか、どこかから“泉くん”の話が聞こえてくる。


『トマトと砂糖が合うみたいな感じで！』

そ「そもそもその組み合わせがムリ」

『うわ…俺好き嫌いする人キライなんだよね〜』


“そういえば泉くんっていう子居たよね”
“あの子結構可愛くなかった？”
“初めて聞いた時は鳥肌たった！”

やっぱ、会話は伝染するものだ。
次々と聞こえてくる言葉に感心する。


う「おい、お前海鮮全般嫌いだろ」

『や、よくわかんない』

う「この人都合の良い耳してる」


“泉くんって言えば”


『そんなことより、チョコトマトを…』


“ 金 凄そうだよね”


『う゛っ…』


ま「…A？」



“ 金 ”




『う゛ぇぇっ…！』





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