.40 ページ42
.
服屋から出てさかたんを探していた。
デパートの中だから人が沢山いて何が何だか分からなかったけど走っていったさかたんの方向を思い出して人混みを抜ける。
『すみません、』
肩がぶつかりながら前に進む。
やっぱ人混みは嫌いだな。痛いしうるさいし暑苦しいし、とぼんやり考える。
たしかさかたんはトイレに行くって言ってたけ。
そんなことを思い出して上を見上げると吊り下げられたパネルにトイレのマークがあった。
パネルの向こうに行こうとさらに体を前進させる。
｢、っAくん！！｣
明るい声が聞こえ、振り向くとそこには探していたさかたんが立っていた。
『ぁ、さかたん』
さかたんが手を伸ばし俺を掴もうとしてくれている。
俺もさかたんの手を掴もうと手を伸ばすが、人混みが邪魔で上手く伸ばせない。
なんだろう。さっきより人が多くなっていく。
俺の進行方向と真逆に進んでいく。
バーゲンでもやっているのか。
こんな大勢の人が同じ方向に行くほどすごいことをしているのか。
足がつかない。
人混みに負けて体が徐々に後ろに行く。
さかたんの手が遠くなる。
『た、すけ』
｢A！！！！｣
後ろで大きな声がし、腕を強く引かれて人混みの中に引き釣りこまれた。
さかたんが目を見開きこっちを見る。
俺は何者かにそのまま引き寄せられ抱きしめられた。
人混みがだんだん少なくなっていき身動きがとれるようになった。
『だれ、』
戸惑いながら頭を後ろに向ける。
ル｢A、｣
『え』
俺を愛おしそうにぎゅうっと抱きしめる男。
ル｢何でLINE反応しいひんの。めっちゃ心配したんやけど｣
『…え』
ル｢…はぁ。やっぱAの匂いは落ち着く｣
前を向くとさかたんも口をあんぐりと開け、驚いていた。
『……え』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1905人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月優紀 - とても、読んでいて楽しかったです！好評価を手が勝手に押していましたwwこれからも頑張って下さい！ (2020年4月5日 16時) (
レス) id: f8a96c7e7b (このIDを非表示/違反報告)
名無し先生@男主製造者(プロフ) - 沙羅さん» 全然大丈夫ですよ！！笑笑 わざわざコメントしてくれてありがとうございます笑これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年4月15日 9時) (レス) id: 7c6295ab3b (このIDを非表示/違反報告)
沙羅 - すみませんんんんん まちがって低評価押してしまいましたぁぁぁぁ！ でもとても面白いと思っているので！これからも頑張ってください！ (2018年4月8日 16時) (レス) id: 0cfe5506c7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し先生@男主製造者(プロフ) - 柑橘系みかんさん» oh…！！ (2018年3月9日 22時) (レス) id: 7c6295ab3b (このIDを非表示/違反報告)
柑橘系みかん - oh… (2018年3月9日 4時) (レス) id: afde7bfb09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：名無し先生@男主製造機
| 作成日時：2017年9月9日 19時
