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あの後も、暫く歩き
今日、泊まる予定の宿についた
「いやぁ、ここまで長かった、な」
『おう、でもまだここからだぞ』
宿の前でこんなことを話してると邪魔になるから、と宿へ入る
中に入ると綺麗な女将が迎えてくれた
「若女将の清水潔子、です」
「ご予約の、一ノ瀬様ですか?」
名は体をあらわすとはこの事か、と彼女に目を奪われる
『あぁ、そうだ、よろしく頼む』
「はい、ではお部屋にお通しします」
ではこちらへ
若女将に見蕩れている片桐に肘で軽くつつき、移動を促す
夕飯はどんなものだろうか
吉原のサシャ達の作った料理を思い出した
先に風呂へ入って来てくれ、と若女将に指示されたので
風呂にきている
こんなこと、前にもあったなぁ
心地よい温度にのぼけそうになりながらそんなことを思う
ざぶり、音を立てて風呂から出る
夕飯はどんなものだろうか
宿に用意してもらった着流しを来て部屋に戻る
部屋に戻る途中、いい香りがしたから
俺らの所もそろそろ飯だと思う
そろそろ、草凪達も飯だろうか
一ノ瀬兄さんらも今頃飯だろうか
今俺等は、サシャ達女中が作った料理を食っている
眼前には、食べ比べの様なことをする朝比奈と時雨
その隣には、呆れた顔の月島がいる
此奴等は、兄さん方がいなくてもいつも通りだ
何処か嬉しいような、寂しいような
そして俺の隣には、その場に似合わないどんよりとした空気を纏った田中と西谷がいる
何でも、この店の華のお2人が一緒に旅へ出たからだそうだ
最初は、親身になって話を聞いていたが
もう面倒くさくなって、あー、うー、と右から左へと聞き流している
重すぎる愛も如何なものか
と思いつつも、Aさんの事をいつも考えてしまう俺も俺だなぁ
眼前の御飯を口いっぱいに詰めて、忙しなく変わる表情に
笑ってしまったのは、俺だけの秘密
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日紫喜です
600hitありがとうございます!
タブ開いて、占ツクに来たらまぁなんと
驚き過ぎて、飼い猫に噛まれました、いたい
何はともあれ、こんな作品に興味を抱いていただいた画面の前の読者様
こんな作品に評価、お気に入り登録して下さった方のお陰でございます
ありがとうございます
これからも、沢山の方に読んで頂いてる、という事を意識して
頑張っていきたいと思います
本当にありがとうございました!
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作者名:日紫喜 | 作成日時:2018年8月30日 14時