検索窓
今日:23 hit、昨日:2 hit、合計:127,078 hit

※初夜 ページ28










「…っもう、駄目」



相変わらず体力のないAは、そう言って俺から距離をとり、仰向けになって倒れる。





しかし、これでは生殺し。









「っ杏寿郎、」



ぐっと我慢してAから離れようとしたが、そう熱っぽい声で名前を呼ぶAに、ブツンと何かが切れる音がして、俺は布団の端に寄るAに覆い被さった。









「…本当に嫌なら直ぐに行ってくれ。すぐ辞める」



今にも襲い掛かりそうな勢いで、自分でも何を言っているんだと思ったが、そんな俺を察したように、Aは恐る恐る俺の唇にちょこんと触れる。







「む。」



なんとも可愛らしいその仕草に、胸がドクンと痛くなっていると、Aは蕩けた顔で俺を見る。









「キスだけでも凄く気持ちがいいのに



これ以上あなたに触れられると、

おかしくなってしまう」



「…そういう所だぞ」





そんな煽りのようにしか聞こえない言葉を最後に、もう一度Aの唇を塞げば、また愛らしい声を口から零す。









しかし、その晩、順調に見えたまぐわいは思わぬ展開を見せる。



途端に涙をポロポロと零すAに、お互いほぼ裸のまま中断されるという、まさかの終わりを告げた。



そして俺は、昼間、あれだけ偉そうに幸せにすると誓った癖に、早速Aを泣かせてしまった事を悔やみ続けた。









◇◇

朝→←※祝言



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (182 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
707人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2020年10月31日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。