[wrwrd!] Hard aport !!! ~Ⅱ~[実況者] (ページ3)

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「シッマとシャオロン？あぁ……あいつら最近Aさんのこと避けとるしなぁ。」

「……でも、Aさんどうしはったんですか、急に。」

どうしたもこうしたもないわ、阿呆。
グルッペンの部屋で開かれたオスマンプレゼンツのお茶会。それに書類を提出しに来たトントンを混じえて開かれたそれは、ダージリンティーの香りを漂わせる。お菓子をつまみつつそれは優雅に行われていた。

「気にするな、って1発ぶん殴ってやりたいのだが。…逆に距離を取られることに怒りを感じる。」

「な、Aさんも怒らはるんですね……」

「当たり前だ。やっと最近こう……なれたんだぞ。昨年の私じゃ考えられなかった。こんな生き方。」

「いやいや、Aさんも変わりましたなぁ。」

「…貴様は一切変わらんな、相変わらず振り回されてばかりだ。……まぁ、嫌いではない。」

好きっていえばいいのでは、というトントンの突っ込みにはあえてスルーした。
……でもやはり、気になるのだ。脳内でその問を回していたらいつの間にか、その問いは口に到達していたらしい。それを聞いた顔は非常に面食らっていて滑稽であった。

「……当たり前ですやん。」

「……は？」

「口に出てますよ、Aさん。俺らがもしもコネシマとかシャオロンの立場やったら？俺部屋に引きこもるな。」

「俺も……書類どころではなくなるわ。」

「な。なぜ……？」

「ーーーーそりゃ、大切な人やからやろ。」

ぼそり、バリトン。長い睫毛を下に向けてはためかせ、さぞ興味がなかったかのように手紙を読む彼の顔は、非常に寂しそうであった。

……あぁ、そうか。

私がもし、コネシマの立場だとして、シャオロンの立場だとして、庇ったのが私じゃなくて、あの人や、兄さんだったら。そっか、そういう事か。そういうことなら、私も苦しい。

「……ふふっ、」

「な、何笑ってるんすか……！」

「いやぁ、……グルッペン。お前可愛いな。」

「……はぁ！？」

「そういや兄さんから聞いたぞ。私が見えなくなった時、1番パニックになってたのはグルッペンだって。しかも私が医務室で目覚めるまで、3人ともずっと私の手を握ってたらしいなァ？」

「……えっ！？あっ！？い、いやっ！？そ、そのっ！？」

「ち、ちがうめうー！！これは、その、誤解じゃないけど誤解めう～……！！」

「だぁぁぁぁっ……！！！ほんとっ、貴女って人は！！！」

「はっはっはっ……！！私が知らぬとでも思うなよ！！っく、ははっ……！！」

あぁ、なら話は早い。
可愛い後輩達の照れた顔は非常に見ものだ。