6話〜出逢い〜 ページ8
福沢諭吉side
私は福沢諭吉。『武装探偵社』の社長。
このヨコハマを拠点に、軍警では解決できぬ荒事を引き受ける仕事をになう。
散歩から帰る途中、雨がそぼ降ってきた。
夕方から雨ということで番傘を持ってきた甲斐があった。番傘をさし、とある公園を通り過ぎようとした時、視界の端に三毛猫が佇んでいる。
猫…！
しかし、少しおかしい。その猫は公園のドームの前に座っているだけ。ドームの穴を見つめている。
まるで、その奥に何かがいるように。
公園に入り、猫は逃げなかった。その穴を覗くと、
小さな人影が見えた。
福沢「っ！」
目を凝らすと、白髪の少女が倒れている。
見るからに痩せ細った身体。雨で泥だらけの服。
中に入り、呼びかける。
福沢「おい、しっかりしろ！」
呼吸は僅か、肌も青白い。このまま放置したら
本当に死んでしまう。
その時、少女の目がうっすらと開いた。
A「お…母さん…、焦、凍…。ごめん、ね。」
彼女はか細い声を発して、痩せた腕を私に向けた。
すぐに目が閉じられ、向けた腕は落ちようとした。
私は、その手を取った。
その手は、とても小さく、壊れてしまいそうな。
私は彼女を抱き、そばに置いてあったリュックを手に帰路を急ぐ。
あの三毛猫は、いつの間にか姿を消していた。
ーーーーーーーーーー
NO side
福沢が走り去ったあと、三毛猫はその姿が見えなくなると、人の形をなした。
彼は夏目漱石。
神出鬼没で万物を見抜く異能力者。
ヨコハマの光と闇を知る初老の男。
夏目「噂の『個性』の力を持った人間…。
あの少女もまた、超常社会からやってきた、
迷い犬…か。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 616人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞(プロフ) - ありがとうございます。修正しました！ (2020年1月6日 14時) (
レス) id: cbd5b1c587 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - すみません。34話の乱歩さんの“見にまとう”って“身に纏う”ですよね？続編更新、頑張ってください！ (2020年1月6日 14時) (レス) id: 16ea3c763e (このIDを非表示/違反報告)
サヤノ - 舞さん» ゲゲゲの鬼太郎の霊感少女もお待ちしています、万が一に首を長くして待っています、鬼太郎の更新をお待ちしてます。 (2019年11月16日 16時) (レス) id: dd5aa67050 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - 与謝野さん、どうかエンデヴァ―をぶん殴って結構です。ハイエンドでエンデヴァーが重傷を負った際に解体してあげてほしいです(*^▽^*) (2019年6月30日 15時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - あのあの、たまに名前が雪になってるんですけどなんでですかね？あと、えと更新頑張ってください！ (2019年6月24日 23時) (レス) id: 0068c3a571 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：舞 | 作成日時：2019年5月24日 0時
