【男主】もう一人の六年生は任務中 玖【忍たま】

紙包み 一段 ページ46

side 久々知兵助

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乱太郎「…うーん……、ごめんなさい、私にはコレがなんなのかさっぱりです…」


尾浜「同じ物を医務室には置いてないのか…」


久々知「まあ、薬かどうかも怪しいところだし…」















翌日




一日の授業を終えた俺と勘右衛門は

昨夜の包みを持って医務室へ来ていた。





三郎と雷蔵と八左ヱ門は

委員会で来られないそうで。



本当は勘右衛門も委員会だったけど、

同じ委員会の三郎が受け持ってくれたらしい。




医務室には乱太郎がいて、

俺達は直ぐにその包みを見せた。





が、乱太郎は解らないと言う。

















伊作「あれ？ 久々知兵助と尾浜勘右衛門じゃないか。怪我でもしたのかい？」


久々知「いえ、少々お尋ねしたい事がありまして…」


尾浜「この薬？ みたいな物に心当たりとかありませんか？」


伊作「粉剤だね。ちょっと調べさせて」

















勘右衛門は広げた包みを

そのまま伊作先輩に渡した。




伊作先輩がその粉に触れる。















伊作「ねぇ、この薬は誰から貰ったんだい？」


尾浜「誰から……。えっと…、なんて言いますか、その」


久々知「相手が誰だかは解らないんです…。でもその人は俺に渡してきて…」


伊作「兵助に渡してきたんだね。」















昨夜の事は言えなかった。




現実味の無い話で

会話の脱線は避けたかったからだ。



俺の言葉に伊作先輩は

更に表情を歪ませた。
















伊作「兵助、もしかして怪我してるんじゃないのか？」


久々知「え、してませんが…。」


乱太郎「あ！ 久々知先輩！ どうしたんですか、その腕！」


久々知「あ、ああ。これは授業で裏山に行った時に何かに負けたのかなぁ……って」


伊作「それだー！」


















身に覚えの無い怪我の話に

思わず頭に手を乗せて考えた。





その仕草で乱太郎が

俺の腕の爛れてに気付く。




それを見た伊作先輩が突然声を上げた。





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