story＊112 ページ17
＊小瀧side＊
小｢王様、そろそろお召し替えを。出発時刻が迫っておりますので。｣
横｢あぁ、せやな。｣
流星が電話の為に部屋を出て行ってから、かれこれ10分。
電話にしては長すぎるし、この王様のご準備で忙しい時に…ってお部屋の外の廊下に通じる扉を恨めしく見つめてたら、後ろからﾎﾟﾝｯと背中を叩かれてﾋﾞｸｯと身体が跳ねた。
小｢ｯ王様っ、どうされましたっ？｣
横｢いや、どうかしたのはお前の方ちゃうん？ﾎﾞｰｯと扉見つめて、俺の話も聞いてへんし…体調でも悪いんか？｣
小｢い、いえっ！大丈夫です！申し訳ありません。｣
横｢ん、別にええけど。…あ、んで、お前に頼みがあったんや。｣
小｢はい、何なりと。｣
素早く姿勢を正し、右手を左胸に当てて45°に腰を折ると…
王様はつい先程用意した外出着の掛かったハンガーラックを指差され、一言【変えてくれ】と仰られた。
小｢申し訳ありませんっ、お気に召しませんでしたかっ？｣
横｢いや、そうじゃない。お前のコーディネートはいつも一級品や。
…でも、今日は東の皇帝である二宮に【王女は渡せへん】という強い意志を伝える日や。絶対に舐められたらあかんねん。
せやから…一番上等なスーツと、いちばん上等なローブを出してくれ。
靴も、あのイタリア製の一点物を。…小物はいつも通り任せる。｣
小｢はい。畏まりました、王様。｣
王様の御要望にお応えする為に今一度頭を下げてからお傍を離れ、アンティークゴールドのハンガーラックを押しながらお部屋を出る。
そして、靴がイタリア製の物ならスーツも同じイタリア製が…いや、イギリス製のシルバーグレーのスーツも捨て難い…とか色々考えつつ、目の前の王様専用のドレスルームの扉を開けた。
･
小｢ふぅ〜…んっ？｣
王様のお召し物を一式選び終えて、スーツや靴､ローブに時計etc.....
全部が乗ったラックを押してドレスルームを出ると、丁度王様のお部屋の前に人影が。
…どうやら、やっと戻ってきたらしい流星と、何故か一緒にいるしげの2人らしい。
取り敢えず、入口を塞いどって邪魔やから【ちょっと退いて〜】言うて2人には避けてもらって、俺はラックと一緒にお部屋の中へと入ったら…
流星としげも部屋に入って俺を追い抜かし、一直線に王様の御前へ。
…そして、しげだけがﾊﾞｯと頭を下げた。
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和音(プロフ) - 祐莉さん» いつもコメントして頂き、ありがとうございます(^^)これから益々物語が展開していきますので、是非楽しみにして頂けたら嬉しいです！これからもこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年2月14日 23時) (
レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！イースト帝国の闇は深いですね！ ウエスト王国もイーストに侵略されれば同じような状況になるのは、明白だから今後ウエスト側がどう動くか気になります！ (2020年2月13日 15時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします(^^) (2020年1月9日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 更新を楽しみにしております。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - すごく面白いです。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年12月28日 17時
