doll＊428 ページ38
相｢ちょ、何も言わずに帰ろうとするなんて酷いーっ！｣
『ごめんごめん。ジュンタとｲﾁｬｲﾁｬしてたから…』
さっきお邪魔しましたーって言ったんだけどな…
とは口に出さずに素直に謝ると、雅紀くんは【ま、いいけどさ】っと超軽く許してくれた。
『じゃあ…私たち帰るね。ジュンタのマスターさん待ってるみたいだし。』
相｢あ、うん。また来てね！｣
笑顔で手を振る雅紀くんに私も振り返して、今度こそドアノブを捻って外に出た。
別に早く帰りたかった訳じゃないけど…何度も何度も引き止められて、ちょっとだけ疲れた。
…いや、気がするだけだよね。多分。
黄｢…ほな、俺はこれで。｣
『あ、うん。』
外付けの階段を降りて敷地を出たら…ジュンタは一言だけ言って翼を大きく広げ、大空へと飛び立っていった。
…ジュンタの姿が見えなくなるまで見送って、暫く青い空を眺めた後…
早くってリュックの中から帰りを急かすリュウセイに応えて、雅紀くんの部屋があるアパートを後にした。
────────────────────
＊相葉side＊
皆が帰って、俺は…もう動く事なく鞄に眠るアキトと二人きり。
何にも音のしない静寂が辛くて…寂しくて…
俺は自然と、アンティーク鞄に手を伸ばしてた。
(ｶﾁｬｯ)
相｢…アキト、｣
黄金色の留め金を外し、重い上蓋を持ち上げて鞄を開く。
…そこには、胎児のように丸まって横たわり…真っ白のシルクに包まれたアキト。
そっと…小さな身体を両手に抱えて、優しく胸に抱きしめた。
分かってる…鞄の中で眠ることが、どれだけアキトにとっていい事か。
だから…最後に……目いっぱい…抱き締めさせて。
相｢ねぇ、アキト…まーくんは決めたよ。もう泣かないって。
…俺の大好きなアキトはいつも心の中にいて、どこにいても一緒だから寂しくない。
繋がれた絆が…途切れる事も無い。
…だからね、アキト…俺の事はもう心配しなくていいよ…？
どうか…安らかに眠ってね。｣
暫くアキトを抱き締めて過ごした後…また鞄に寝かせ、、
大切に持ち歩いてた金色の薇を、小さな顔の横に添えた。
名残惜しいけど、ゆっくりと蓋を閉め…
よく2人で一緒に寝た俺のベッドの枕元に、アンティーク鞄を移動させた。
…毎晩一緒に眠れば、きっと夢の中で会えるよね…アキト。
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ななみ(プロフ) - アキトおおおおおおお泣うわああああああああ(´Д⊂ヽ朝から全部読んで感動しました泣決着の予想は付いていたが読み進めると悲しい気持ちになりました泣ジュンタくん！！アキトくん大好きだよ！！ (2022年11月22日 6時) (
レス) @page29 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ８７８さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しく、とても励みになります(^^)これからもこの作品をよろしくお願い致します(^^) (2019年4月20日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
８７８ - いつも更新を楽しみにしてます！vol.9の更新がんばってください！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: e0fce50eaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年4月20日 14時
