doll＊418 ページ28
…玄関に座り込む事、暫く。
いつの間にか、電話口で俺の名前を呼ぶ声がアカリちゃんのものに変わってることに気が付いて、我に返った。
相｢……あれ、、｣
俯いてた顔を上げて…ふと視線の先の鏡を見たら、何かがﾋｭﾝｯと飛び出してきて…
飛蚊症か見間違いかと思って目を擦ったけど、ﾁｶﾁｶと輝くそれを見て…あれは”人工精霊”だって確信した。
相｢…ノームっ？｣
俺の声に反応してか、こっちに近付いてきた橙色の光。
…ノームは俺の目の前でﾁｶｯと瞬くと、まるで【ついて来て！】とでも言うように部屋の奥へと飛んで行った。
相｢ｯ､待ってっ！｣
…俺も慌てて靴を脱いで、ノームの後を追って部屋に上がる。
電話をアカリちゃんと繋いだままだって忘れて、スマホをポケットに仕舞って。
相｢ノームっ！｣
狭い部屋だからすぐに追いついて…リビングの奥にある漫画用の本棚の前でﾁｶﾁｶ点滅してるノームに近付くと、、
俺のお気に入りの【TAMER】っていう猛獣使いが主人公の漫画の、上巻と下巻の間に……何か、紙の端っこみたいな物がひょっこりしてるのが見えた。
相｢…えっ､､何これ…｣
この本棚を整理したのはつい最近で、その時にはこんなの無かったから不審に思いつつも…
ノームが示すのはこの場所だから、、そーっとその紙に手を伸ばし、ゆっくりと引き抜いた。
……そしたら、、
相｢っ！！｣
…そこには、見慣れた丸っこい字で書かれた【まーくんへ】の文字があった。
相｢これｯ…アキトのっ…｣
…それを見た瞬間、中身はとても大事な事が書いてあるんじゃないかって察して…慌てて封を切った。
相｢…わぁ、、｣
…封筒の中に入ってたのは、綺麗に色の塗られたヒマワリの絵。
俺も…アキトも…ヒマワリか好きで……夏場になると花屋で買ってきたヒマワリを､玄関に飾ったりしてた。
…この絵だって、破り取らず大事にして…アキトの宝物だったはず。
相｢…ん？｣
ふと、自分の両手の指が黒くなってる事に気付いて、何かと思って絵を裏返してみたら…
…アキトの少し大きめな字が、びっちりと埋まってた。
相｢……手紙､､？｣
【大好きなまーくんへ】
そう始まってる手紙には…”アキトらしさ”が溢れていた。
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ななみ(プロフ) - アキトおおおおおおお泣うわああああああああ(´Д⊂ヽ朝から全部読んで感動しました泣決着の予想は付いていたが読み進めると悲しい気持ちになりました泣ジュンタくん！！アキトくん大好きだよ！！ (2022年11月22日 6時) (
レス) @page29 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - ８７８さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しく、とても励みになります(^^)これからもこの作品をよろしくお願い致します(^^) (2019年4月20日 19時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
８７８ - いつも更新を楽しみにしてます！vol.9の更新がんばってください！ (2019年4月20日 19時) (レス) id: e0fce50eaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年4月20日 14時
