2-1*相談 ページ6
________同時刻________
「ねぇ花子くん、最近流行ってる噂でね、
"忘却書"って知ってる?」
トイレ掃除をしながら花子くんに聞いてみる。
葵から聞いたあの話がずっと頭から離れない。
『どんな記憶でも消してくれるでしょう』
『記憶喪失になっちゃった人』
『実際に行ったことある人もいないらしいし…』
…もし、
誰も行ったことないんじゃなくて、
誰も行ったことを覚えてないだけだったら。
そう考えるとちょっと怖くて、
何だかすごく不安になってしまう。
「やっぱりヤシロも知ってたんだ。」
花子くんはくるりとこちらに振り返る。
「…っていうことは、本当の話なの?」
「ああ。
今は忘却書のところに行けないみたいだから、明日くらいに会いに行こうと思ってるんだよね。」
もちろんヤシロと少年にも手伝ってもらうよーと付け足す花子くん。
…やっぱり本当の話だったんだ。
私のあの予想も合ってたのかな。
忘れちゃった人は凄く怖いだろうな…。
「…あれ?どうして今は行けないの?」
「んー、今は忘却書の領域に入れないっぽいんだよね。」
え、入れないなんてことあるの?
顔にそう書いてあったのか入口に鍵がかかってるの、と分かりやすく説明してくれる。
「…何度も説明してるけど、俺は七不思議。
キケンな怪異はここにはおいておけない。
俺が何とかするから、ヤシロは心配しないで。」
不安そうな顔をする私に
花子くんはそう言って笑った。
そうだよね。
花子くんはこれでも頼りになるんだから。
花子くんの笑顔につられて私も笑った。
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ハヒフ - そこでやめないでくれぇピエン (2022年2月21日 21時) (レス) @page19 id: ee79ae4f81 (このIDを非表示/違反報告)
刃華禰 - 更新待ってます!! (2020年3月25日 14時) (レス) id: 022f9f82f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもち。(プロフ) - そうなんですね!ありがとうございました! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 9402601da5 (このIDを非表示/違反報告)
ニノミ(プロフ) - ゆきもち。さん» すみません…わからないです…。本作品のcssは他の作者さんが配布していたものを使用しているのですが、その作者さんがいつの間に占ツクを退会されたのかアカウントが消されていて配布も行っていないようです。お役に立たずごめんなさい…。 (2020年3月16日 10時) (レス) id: 913fcb9d41 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもち。(プロフ) - cssのパスってなんですか?? (2020年3月16日 0時) (レス) id: 9402601da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニノミ | 作成日時:2020年2月18日 20時