【ツイステ】異世界生活五年目、黒馬車にお迎えされました。【男主】

13 ページ14

ガラーン ガラン ガラーン








「おあ、どしたんだろ。」


外から聞こえてくる大鈴の音。

現世で言うインターホン代わりで来客がくると時間帯関係なく大きな音を鳴らす。






「神様は書斎だし…勝手に出ていいんだろうか。」


今、悩んでいる時でさえも鈴は鳴っている。



ガラン、ガラン、と音が荒々しくなって来た。




「ピンポンダッシュみたいなことするなよ…は〜…仕方ない、出るかぁ。


　 はーい！今出まーす！」






お茶の間から出てパタパタと廊下を走る。


広すぎるとは言え五年も経てば流石に屋敷の構造はわかって来たのでもう前みたいに迷うことはない。





しばらく走るとようやく玄関に着く。






「はいはい、今開けますね。」


ガラガラと大鈴の音がけたたましくやかましくなる。


客人は大鈴をこんなに鳴らして何か大変な用でもあるのだろうか。


少し困りながら引き戸をガラガラと開ける。



「すみません、お待たせいたしました。」


　 パンッ


「えっ」


引き戸を開けるか否か、耳には軽い爆発音。


そして目の前には舞う紙テープと紙吹雪。



…あと発射済のクラッカーを持つ謎の仮面男と黒馬車。



「おめでとうございます！A君！


　 貴方はナイトイレブンカレッジの入学者に選ばれました！！」



ふふん、と楽しそうに言う男。


「どうでしょう！嬉しいでしょう！あの名門校ですよ！」





いや、あの、楽しそうなとこ悪いんだけどさ…



　「貴方は一体どちら様でしょうか…」

14→←12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す