next to you 29 ページ29
.
「...颯太くんと付き合うの？」
昼休み、友達になったからって
別に佳奈ちゃんとご飯を食べるわけではなく、
私はいつも通り屋上で愛未と食べていたら
顔色を伺うように愛未は聞いてきた。
「ううん、付き合わないよ」
「え、じゃあなんで...」
「颯ちゃんが傷つくとも限らないけど、やっぱり傷つけちゃったら嫌だから」
「でもそしたらAは元木から離れられないじゃん」
「...そういう相手を作らないでいるのも、ありじゃない？」
好きな人を絶対に作らないといけないなんてルール、
この世にあるわけじゃないし。
...まぁそんな簡単に湧ちゃんのこと諦められるとは
私も思ってないけど。
「...Aってほんと自分は後回しだよね」
「え？」
「結局あれじゃあ、元木と佳奈ちゃんの要望受け入れただけになっちゃうじゃん」
「...まぁそうだね」
「颯太くんがいるだけでも違うんじゃないの？」
「...でも、愛未がいるじゃん」
私がそう言った瞬間、愛未はため息をついて
"ほんとバカ"と抱きついてきた。
「まぁ颯ちゃんのこと好きになれた時は、私から告白しようかな」
「...」
「...湧ちゃんのこと、諦められるかなぁ...」
「辛くなったら泣いちゃえばいいよ」
「その時は愛未に泣きつこうっと」
半分冗談を混じえてそう言えば、
愛未は"バーカ"とでこぴんをしてきた。
...颯ちゃんにも言わなきゃな。
.
next to you 30→←next to you 28
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 668人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「少年忍者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Tsumu. | 作成日時：2021年1月16日 21時
