#04 ページ27
病棟勤務に当たっていたメンバーも駆けつけ、ERカーは現場へと向かう。
『現在、特別救助隊、緊急消防援助隊、広域緊急救助隊が救助中。周辺の医療機関にも出動を要請しています。横転した1両目に重傷者が集中しているため、MERは1両目を中心にとのことです』
「MER了解」
平日の昼間。電車を利用する人は少ない時間帯だ。それでも大きな被害に変わりない。
現地にはドクターヘリ、ドクターカーも出動していた。
「徳丸くん、冬木先生、緊急オペに備えて準備しておいてください。A先生と比奈先生は救護テントと救護車両で、俺と音羽先生は1両目に入って中で処置します。夏梅さんは一緒に車両内に、ミンさんはA先生と比奈先生についてください」
この被害だ。4ドクター体制で治療できるのは大きい。
＊＊＊
小日向はスーパーアンビュラス内で忙しく駆け回っていた。
スーパーアンビュラスは救護所としての機能があり、大規模災害及び多数傷病者発生時などの災害現場で活躍する車両だ。ボディを左右に拡張することによって、最大8床のベッド数を備えることができる。徳丸は見るのは2回目だと興奮していた。
「MERの小日向と言います。大丈夫ですか？わかります？」
60代くらいのその男性の腹部には折れた金属が刺さっている。貫通はしていない。顔が赤く、酒の匂いがきつかった。
「ミンさん、ルート2本お願いします。冬木先生、オペ室いけますか？」
『いつでも大丈夫です』
「こちらの男性ERカーに運びます、お願いします」
小日向が救急隊員に声をかけた時だった。
「うぅ……っ」
男性がおもむろにベッドから起き上がり、
「待って！動かないで……」
刺さった金属片を自分で引き抜いた。瞬く間に床が真っ赤に染まる。男性の意識は完全に途切れベッドに倒れ込んだ。
「血圧測れまセン！」
「ちょ……っ！嘘でしょ、酔っ払いにもほどがあるよ……！ミンさん、止血タオル！輸液全開に！冬木先生、輸血の用意もお願いします！」
「はい！」『わかりました。O型輸血準備しておきます！』
＊＊＊
スーパーアンビュランス内が慌ただしくなっていた頃、音羽は1両目で取り残された傷病者を探していた。
ほとんどの人が救助され、中は暗くひっそりとしている。車両が完全に横になっているため、窓の部分が床になっていた。車両内の損傷も激しく、頭を低くしていないとぶつけてしまいそうだ。
「……っく…」
奥の影になっているところから、子どもの嗚咽が聞こえた。
＊＊＊
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わさび醤油(プロフ) - 滴さん» 貴重なご意見ありがとうございます。読みにくくて申し訳ないです( ; ; ) 1ページに入れたい内容が多くて泣く泣く行間を詰めたり文章を削ったりしていて限界なんです（泣）初小説なのでご愛嬌ということで温かい目で見ていただければと思います... (5月3日 16時) (
レス) @page8 id: 3684b727db (このIDを非表示/違反報告)
滴 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません。。。 物語読んでいて思ったのですが。。。 行間隔をあけたほうが良いのではないんでしょうか？ 行間隔が詰まっていると読みにくいので。。。 (4月30日 23時) (レス) @page5 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - すずもりさん» 返信遅くなってすみません💦コメントありがとうございます！月島さんかっこいいですよね。もう少しで完結ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年10月31日 9時) (レス) id: bd4ab21637 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - 月島さん好きなのでありがとうございます♪(笑)更新楽しみにしてます❣️ (2021年10月17日 20時) (レス) @page48 id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび醤油 | 作成日時：2021年10月5日 19時
