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#10 ページ12

「こないだの屋形船の事故のとき、あなた無茶したんだって?聞いたわよ」
「すみません、反省してます」
ふわっと笑いながら答える小日向に、高輪はまたやりそうだなとため息をついた。



午後の診察室。そこには白衣を着た高輪と私服姿の小日向の姿があった。



パソコン上のカルテを操作しながら、そういえばと切り出す。
「MERはどう?」
「昨日歓迎会を開いてくれたんですよ。……涼香さんにもご挨拶できました」お供え物の山を思い出して思わず笑みがもれる。「あのお供え物の量には驚きましたけど」
「あの人、お供え物とゴリラの餌の違いをわかってないんだと思うわ」
真剣な顔で言う高輪に、また笑いがこみ上げてきた。





***





「どうなの?新しく配属された医師は?」
「まだ正式な出動をしていないので何とも言えませんが、屋形船の事故の際に現場に居合わせ、処置していました。腕は噂通りです」



時を同じくして、音羽は定期報告のために大臣室に来ていた。



「でもいろいろ問題行動もあったそうじゃない?しっかりしてもらわないと困りますよ」そう言ってぎろっとその目を音羽に向けた。「音羽さん、あなたも」
「はい、申し訳ありません」
音羽は表情一つ変えずに用意された言葉を並べる。


「赤塚知事のMER事業拡大には賛成ですが、これ以上選挙前に支持率を上げさせるわけにはいきません。都の予算だけでは実現不能な計画を厚労省が後押しして、うちの功績にします」
白金は手元の報告書をぱらぱらとめくりながら力強く言った。


不意に音羽の胸ポケットからバイブ音が鳴る。


「すみません、出動です。失礼します」

音羽の顔がMERのドクターの顔に変わる。白金が頷いたのを見ると、足早に退室していった。








――そして、診察室でも


「高輪先生、出動要請です」
言うが早いか、少ない荷物を手に駆け出す。

「無茶はだめよ!来月も忘れずに――……!」



言い終わる頃には、彼女の姿はもう見えなくなっていた。



***

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わさび醤油(プロフ) - 滴さん» 貴重なご意見ありがとうございます。読みにくくて申し訳ないです( ; ; ) 1ページに入れたい内容が多くて泣く泣く行間を詰めたり文章を削ったりしていて限界なんです(泣)初小説なのでご愛嬌ということで温かい目で見ていただければと思います... (5月3日 16時) (レス) @page8 id: 3684b727db (このIDを非表示/違反報告)
- こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません。。。 物語読んでいて思ったのですが。。。 行間隔をあけたほうが良いのではないんでしょうか? 行間隔が詰まっていると読みにくいので。。。 (4月30日 23時) (レス) @page5 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
わさび醤油(プロフ) - すずもりさん» 返信遅くなってすみません💦コメントありがとうございます!月島さんかっこいいですよね。もう少しで完結ですが最後まで頑張りますのでよろしくお願いします! (2021年10月31日 9時) (レス) id: bd4ab21637 (このIDを非表示/違反報告)
すずもり(プロフ) - 月島さん好きなのでありがとうございます♪(笑)更新楽しみにしてます❣️ (2021年10月17日 20時) (レス) @page48 id: 850617dc48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わさび醤油 | 作成日時:2021年10月5日 19時

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