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『あかんわ。春高前に俺ら3年やからめっちゃ模試あるやん』
赤「せやなー。明後日模試やん」
北「ちゃんと勉強しとるか？」
『ん〜...7、8割程度』
赤「俺も」
尾「お前ら何気にちゃんとやってんな」
『3年生やからな！3年生！』
大「優は信介によぉ尻叩かれとるからなぁ」
大耳はははっと笑いながら言う。
『信介が頭ええとモテる言うてたねん』
尾「お前モテへんやん」
『お前もやん』
尾「やかましいわ」
『信介と練！ついでに路成もモテんのに！俺とアランは！？』
一ノ瀬は北の肩を掴みながら『なんでー？』と揺さぶる。
赤「俺がついでなのが気になるんやけど」
北は一ノ瀬の手を掴みそっと離す。
北「大丈夫やで。ちゃんとやってれば誰かが見とるよ」
『誰かねー...信介は？』
北「ちゃんと見とるよ」
『ならええか！』
尾「ええんか」
赤「信介バカがおる」
『あー！信介にバカ言うた！』
大「多分っというか絶対そう意味ちゃうやろ」
すると廊下から「一ノ瀬ー！」とクラスメイトが呼ぶ声がする。
『何か呼ばれたわ』
一ノ瀬は4人に断りを入れてから席を離れていく。
4人の視線の先には3人の男子生徒。
一ノ瀬は笑顔で話をしている。
尾「何気に友達多いよな」
赤「外面はええよな。猫かぶってるし」
北「優はええやつやからな」
大「1年の時は信介居ればそれでええって感じやったけどな」
4人は1年生の頃の一ノ瀬を思い出す。
そして再び彼を見る。
尾「なんや親の気持ちや」
赤「めっちゃわかる！大人になったなー思うた」
大「よぉ自立したなぁ」
北「せやな。でも寂しく感じんねん。最近」
3人は目を見開いて北を見る。
すると『信介ー！』と一ノ瀬が北に飛びついてくる。
『え？何？この空気』
北「お前が大人になったなーって話しててん」
『ふふーん！俺も大人の男やから！』
赤「もうちょい貫禄欲しいんやけど」
『そこ！やかましい！』
ひひっと笑う彼を4人は暖かい目で見守る。
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作者名：みる | 作成日時：2022年12月5日 21時
